上田敏晴

上田 敏晴（うえだ としはる） - 日本の検察官

上田敏晴は、日本の検察官として著しい経歴を持つ人物です。東京高等検察庁および東京地方検察庁で検事として勤務し、数多くの重要案件を手掛けてきました。特に大阪地方検察庁特別捜査部に勤務していた際、障害者郵便制度悪用事件を担当したことが注目されています。

経歴

上田は大阪地方検察庁で検事としてのキャリアをスタートさせ、その後、以下のような様々な職務を歴任しました。

• - 2010年4月1日: 東京地方検察庁検事兼法務省刑事局付法務事務官に就任。
• - 2013年1月11日: 法務事務官併任解除、さいたま地方検察庁検事として勤務。
• - 2013年4月1日: 福岡地方検察庁小倉支部検事。
• - 2015年4月1日: 福岡地方検察庁検事。
• - 2018年4月1日: 東京地方検察庁検事。
• - 2020年7月1日: 高知地方検察庁次席検事。
• - 2022年7月25日: 東京高等検察庁検事兼東京地方検察庁検事。
• - 2023年7月31日: 辞職。

障害者郵便制度悪用事件

大阪地方検察庁特別捜査部において上田が携わったこの事件では、同部の部長から重用されましたが、取り調べに関して厳しい批判がありました。事件の被告人に対しては、威圧的な取り調べが行われたとされ、大阪地方裁判所はこの取り調べが問題視する証拠採用請求を却下しました。具体的には、上田が作成した供述調書12通が受け入れられなかったのです。

この事件後、最高検察庁は上田についての検証を実施しました。週刊朝日の報道によれば、上田は被告人に対し、懲役15年の言葉を用いたり、家族を脅かすかのような発言をしたとされ、取り調べの手法が問われました。また、他の著名なケースとして、2006年に上田が関与した元宝塚市長・渡部完の逮捕が挙げられます。彼もまた、上田の取り調べを受けて不当な扱いを受けたとして検察官適格審査会への審査を求めたとのことです。

別の重要事件

さらに、上田はさいたま地方検察庁勤務時に首都圏連続不審死事件にも関与し、公判の主任を務めました。この事件では、被告の金銭の流れを解明する証言を行い、その捜査能力が評価されましたが、同時に弁護側の質問には強い姿勢で臨んだとも言われています。

辞職とその後

2023年7月に辞職した上田は、同年8月から北九州コンプライアンス法律事務所で弁護士として新たなキャリアをスタートさせました。彼の経歴や担当事件において真摯に取り組んできた姿勢は評価される一方、特定の事件における取り調べ手法は議論を呼び続けています。今後の法律実務における活躍が期待されます。

もう一度検索