上道町

上道町について

上道町（じょうとうちょう）は、岡山県上道郡にかつて存在した町であり、1971年5月1日に岡山市に編入されて廃止されました。現在、この地域は岡山市の東区に位置し、上道地域として知られています。

歴史のはじまり

地名「上道」は古代には「かみつみち」と呼ばれていましたが、中世以降は「じょうとう」と音読されるようになりました。この地域は旧山陽道が通り、一日市（ひといち）という宿場町があったことで知られています。一日市は名刀「備前長船」で有名な福岡市（現：瀬戸内市）の対岸に位置しており、多くの旅人が行き交いました。

戦国時代には、沼城（後の亀山城）が宇喜多氏によって一時的な居城として使用され、その跡地は現在「弁天山」として親しまれています。上道町の地域は、備前国上道郡に属し、1603年からは池田氏の所領となりました。

町村制の施行

1889年に町村制が施行され、上道町の根本が形成されました。この年に御休村、角山村、平島村、浮田村がそれぞれ設立されました。御休村は、明治天皇が巡幸した際に、一日市でご休息を取られたことに由来します。浮田村は、宇喜多直家の居城であった亀山城の跡に由来する名前です。角山村は内ケ原東北方にある角山から名付けられ、平島村はその中央に位置する両平島からの名前です。

合併の歴史

1952年、御休村、角山村、平島村は合併の気運が高まり、1953年には上道町が設立されました。その後、1955年に浮田村を編入し、上道町はその地名としての歴史的背景を深めました。

上道町が岡山市に編入されたのは1971年のことです。この日をもって上道郡は消滅し、上道の名称は岡山市の一部として残ることとなりました。その際、上道町時の21大字のうち北方は「上道」の冠称を持ちながら、その他の20大字とともに岡山市の大字として継承されることになりました。

現在の上道地域

1986年には上道駅が開業し、公共交通も利用しやすくなりました。また、1999年には岡山バイパスが全線開通し、地域の交通網が強化されました。2009年には岡山市が政令指定都市に移行し、上道はその行政区内の東区に位置づけられています。

このように、上道町の歴史は古代から続き、地域としての発展を遂げてきました。かつての町の面影を残しつつ、現代においても活気ある地域として再生を続けています。

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