上野奏貴

上野 奏貴（うえの かなた）

2006年9月20日、北海道恵庭市に生を受けた上野奏貴は、兄であるK-1選手、上野空大と同じく、幼い頃から格闘技の道を歩み始めました。彼の所属はkickboxing gym SHINYUUKI＋です。

空手家としての礎

奏貴が3歳になる頃、極真空手の師範である父と、既に空手に取り組んでいた兄の影響を受け、格闘技の世界に足を踏み入れます。恵まれた才能はすぐに開花し、小学1年生の時に迎えた極真空手道連盟極真館主催の全日本青少年空手道選手権大会では、初の全国制覇を達成。その勢いのまま、翌年も優勝し連覇を果たすと、小学5年生時にはこの大会で前人未踏の5連覇という偉業を成し遂げました。さらに、2018年にはカラテドリームフェスティバル国際大会の小学6年生軽量級で準優勝するなど、少年空手界でその名を轟かせます。中学に進学してからも、怪我を乗り越えて大会優勝を飾るなど、着実に実績を積み重ね、多くのフルコンタクト空手の全国大会で優勝トロフィーを手にしました。

キックボクシングへの転身と飛躍

高校進学後の2023年1月、奏貴はキックボクシングの舞台、K-1アマチュア大会に初参戦。東日本予選のチャレンジBクラス-60kgで優勝し、いきなりMVPを獲得します。同年3月のK-1アマチュア全日本大会でも同階級を制覇。同年夏に開催されたK-1甲子園2023では、東日本予選の準決勝で敗退するも、秋に行われた高校生日本一決定トーナメントの-60kg級で快進撃を見せ、決勝でKO勝利を収め見事優勝。高校生キックボクサーの頂点に立ちました。この一年、アマチュア戦績は11戦10勝1敗という好成績を残し、高校2年生の秋にはプロ転向を表明しました。

プロキャリアの始まりと兄との絆

プロ転向後、2024年2月には、前年に兄の空大が受賞したK-1 AWARDSのアマチュア最優秀選手賞を獲得。兄弟で同じ賞を受賞するのは史上初の快挙となりました。そして同年7月、兄・空大と同じK-1 MAXのリングでプロデビュー戦を迎えます。多くの注目が集まる中で、見事KO勝利を収め、鮮烈なプロデビューを飾りました。

人物

上野家は両親と兄、妹の5人家族。父親は極真空手の師範であり、kickboxing gym SHINYUUKI+を運営しています。兄の空大は奏貴より3歳上で、先にK-1でプロとして活動しており、妹は3歳年下で空手家として全日本チャンピオンの経験を持つという、格闘技一家です。奏貴自身、空手デビュー戦では開始10秒で泣いて一本負けしたという幼少期のエピソードや、兄のトロフィーでチャンバラをして破損させ、叱られた思い出などを語っています。兄妹3人でYouTubeチャンネル「空手家上野三兄妹【世界一へ】」を開設し、格闘技に取り組む日常やエピソードを配信しており、主に兄が動画編集を担当しています。兄の空大は、自身の努力型に対して、奏貴を「天才だった」と評しており、その才能に一目置いています。

主な獲得タイトル

アマチュアキックボクシング

K-1甲子園2023 -60kg 王者
第14回K-1アマチュア全日本大会 チャレンジBクラス -60kg 優勝
第53回K-1アマチュア全日本大会 東日本予選 チャレンジBクラス -60kg 優勝

フルコンタクト空手

第2回全日本青少年フルコンタクト空手道選手権大会 高校生 男子 軽量級 優勝
第24回チャレンジカラテトーナメント 高校男子60kg未満 優勝
第26回オープントーナメントグランドチャンピオン決定戦・全日本少年少女空手道選手権大会 中学2年生男子・軽量級 55kg未満 優勝
第14回JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会 中学2-3年男子47kg未満 優勝
第22回チャレンジカラテトーナメント 中学2-3年男子47kg未満 選抜 優勝
極真館全日本青少年空手道選手権大会 小学1年、小学2年、小学3年、小学4年、小学5年男子 優勝（計5回）
その他、多数の全北海道、道北大会等での優勝経験

主な表彰

K-1 AWARDS 2023 アマチュア最優秀選手賞
第53回K-1アマチュア全日本大会 東日本予選 チャレンジBクラス MVP
* 第14回JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会 MVP 文部科学大臣賞

幼い頃から培った空手仕込みの強力な打撃を武器に、キックボクシングの世界でさらなる高みを目指す上野奏貴選手の今後の活躍が期待されます。

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