下流

下流（かりゅう、しもりゅう、したる）

「下流」という言葉は、文脈によって様々な意味を持ちます。ここでは、主な意味と関連事項について解説します。

1. 地理的な意味

川の流れにおける「下流（かりゅう）」とは、河口に最も近い部分を指します。川は通常、水源から始まり、上流、中流を経て下流へと流れ、最終的に海や湖などの水域に流れ込みます。下流は、川の流れが緩やかになり、川幅が広くなる傾向があります。また、堆積作用が活発で、肥沃な土地が形成されることもあります。

関連語
上流：川の源流に近い部分
中流：上流と下流の中間の部分
河口：川が海や湖に流れ込む場所

2. 社会経済的な意味

社会経済的な文脈における「下流（かりゅう）」は、中流階級よりも経済的に困窮している低所得者層、いわゆる「下流階級」を指します。この言葉は、社会階層の固定化や格差拡大といった社会問題を議論する際に用いられることがあります。

関連語
下流社会：格差が拡大し、社会の流動性が低下した状態

3. プロセスにおける意味

情報・物資の流通

情報や物資の流通過程における「下流（かりゅう）」は、最終段階に近い部分を指します。例えば、商品のサプライチェーンにおいては、製造、流通、販売という流れがあり、販売店や消費者が下流に位置します。

製造工程

製造工程における「下流（かりゅう）」は、製品が完成に近づく最終段階を指します。例えば、自動車製造の場合、部品の組み立て、塗装、検査などが下流工程にあたります。

ソフトウェア開発

ソフトウェア開発における「下流（かりゅう）」は、プログラミングやテストといった、開発プロセスの後半部分を指します。ウォーターフォールモデルにおいては、要件定義、設計、実装、テスト、運用という段階があり、実装とテストが下流にあたります。

関連語
ウォーターフォールモデル：ソフトウェア開発における開発モデルの一つで、各工程を順番に進めていく手法

4. コンピュータネットワークにおける意味

コンピュータネットワークにおける「下流」は、ダウンストリーム（downstream）と呼ばれ、データがサーバーやプロバイダからユーザーに送られる方向を指します。反対に、ユーザーからサーバーにデータが送られる方向はアップストリーム（upstream）と呼ばれます。

5. その他

下流（しもりゅう）：茶道における藪内家（やぶのうちけ）の流派の一つ。
下田（したる）：静岡県賀茂郡南伊豆町の地名。

関連項目

川上 (曖昧さ回避)
川下 (曖昧さ回避)
* 上流 (曖昧さ回避)

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