下級裁判所裁判官指名諮問委員会

下級裁判所裁判官指名諮問委員会

下級裁判所裁判官指名諮問委員会（以下、委員会）は、下級裁判所裁判官の指名に関する適否を審議し、その結果を最高裁判所に答申することを目的として設置された機関です。この委員会は、2003年2月26日に制定された最高裁判所規則第6号に基づいて設立されました。

委員会の構成

委員会は、合計11名の委員で構成され、これらの委員は裁判官、検察官、弁護士、さらに学識経験者から選出されます。最高裁判所によって任命されるこの11名の委員のうち、任期は3年間で、再任も可能とされています。

委員会の設立意義は、適切な人材を下級裁判所裁判官として指名することにあります。彼らは、裁判官に必要な資質や専門性、経験などを考慮し、適切な候補者を選定します。

委員会の役割と機能

委員会は最高裁判所の諮問機関として活動し、下級裁判所の裁判官として適任者を選ぶための検討を行います。具体的には、任命に関する事項についての意見や見解を審議し、その結果を最高裁判所に報告します。委員会の議論は、法的な視点、社会的な視点、専門的な見地からの意見が反映されることが求められ、様々な専門家の知見が集められることによって、質の高い審議がなされるのです。

現在のメンバー

2023年9月5日現在、下級裁判所裁判官指名諮問委員会のメンバーは以下の通りです：
1. 秋葉康弘 - 東京高等裁判所判事
2. 伊藤眞 - 日本大学大学院法務研究科客員教授
3. 稲川龍也 - 最高検察庁公安部の検事（パソコン遠隔操作事件担当）
4. 長井堀利宏 - 政策研究大学院大学教授
5. 今田幸子 - 元独立行政法人労働政策研究・研修機構統括研究員
6. 岩井重一 - 弁護士（東京弁護士会・元日本弁護士連合会副会長）
7. 大段亨 - 東京高等裁判所判事
8. 北村節子 - 元読売新聞東京本社調査研究本部主任研究員
9. 田中成明 - 京都大学名誉教授
10. 中田裕康 - 東京大学大学院法学政治学研究科教授
11. 明賀英樹 - 弁護士（大阪弁護士会・元日本弁護士連合会事務総長）

委員の多様なバックグラウンドを持つメンバーにより、幅広い視野で議論が行われ、下級裁判所裁判官にふさわしい人材が選ばれることが期待されています。

参考情報

委員会の詳細については、裁判所の公式ホームページで確認することができます。そこには、現行委員のプロフィールや活動状況についても情報が提供されています。下級裁判所裁判官指名諮問委員会は、日本の司法制度における重要な役割を果たしており、法の支配や公正な裁判の維持に向けて貢献する機関です。

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