不協和音 (曲)

不協和音

「不協和音」（ふきょうわおん）は、日本の女性アイドルグループ欅坂46の楽曲で、初めて漢字のみで表現されたシングルタイトルとしても注目されています。この曲は、秋元康が作詞を手掛け、バグベアが作曲を担当し、2017年4月5日に同グループの4枚目のシングルとしてリリースされました。センターには平手友梨奈が選ばれ、多くのファンから期待を寄せられました。

リリースの背景

楽曲はDVDが付属したType-A・B・C・Dの4形態に加え、CDのみの通常盤を含め全部で5種類が販売されました。発売日に関する告知は欅坂46の公式サイトにて2017年2月14日に行われ、その後選抜メンバーとセンターが番組『欅って、書けない?』内で発表されました。また、タイトルも公式サイトで公開され、関心を集めました。

この楽曲の意味するところは、異なる音が調和しない状態を指し、音楽の深いテーマ性を持たせています。さらに、タイトルに漢字のみを使用したことは、坂道シリーズの中でも初めての試みとして話題となりました。リリースに先立って、2017年3月18日にラジオで初めて楽曲が紹介され、ファンの興味を一層引き寄せていました。

音楽性と歌詞

歌詞は複数のキャラクターが議論を交わすような構成で描かれており、「軍門に下るのか」といった反骨の精神が盛り込まれています。特に「僕は嫌だ」というフレーズが印象的で、この言葉が楽曲の魅力を引き立てています。作曲者のバグベアは、このセリフの持つ意味について深く考えており、固定観念を超えた表現をできたことが良かったと語っています。元立憲民主党代表の枝野幸男氏も、この楽曲の反骨的なメッセージを評価しました。

プロモーション戦略

楽曲のプロモーションとして、2017年4月4日から1週間にわたり、全7種類のポスターが渋谷区の14か所に掲示されました。ポスターには、スマートフォンをかざすことで特別な映像コンテンツを楽しめるAR技術が採用されており、先進的な取り組みが評価されました。また、タワーレコード限定で、購入者の中から抽選で直筆サイン入りポスターがプレゼントされるなど、ファンへのサービスも充実していました。

楽曲のアートワークとチャート成績

ジャケット写真にはけやき坂46のメンバーも参加し、視覚的にもインパクトを与えました。この楽曲はオリコンデイリーCDシングルランキングにおいて、推定451,518枚を売り上げ1位を獲得。さらに、週間ランキングでは推定632,667枚の売上を記録し、女性アーティストとしての新たな記録を樹立しました。このような成功により、本楽曲は日本レコード協会からトリプル・プラチナ作品として認定され、欅坂46にとって重要な作品として位置付けられています。

ミュージックビデオとその評価

「不協和音」のミュージックビデオは新宮良平が監督し、横浜市で撮影されました。ダンスパフォーマンスが織り交ぜられた映像は、強い意志を感じさせる内容であり、特に激しい振付とメンバーの鋭い視線が印象に残ります。このように、楽曲自体の深いメッセージと視覚的な強さが相まって、多くのファンに支持され続けています。YouTubeでの再生回数も、2023年12月には9400万回を超え、人気の高さを示しています。

「不協和音」は、その音楽性や歌詞におけるメッセージ、さらにはプロモーション活動においても新たな地平を切り開いた楽曲として、欅坂46の歴史に深い足跡を残しています。

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