不滅の女王

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2最終話「不滅の女王」詳細解説

HBOのファンタジー・テレビドラマシリーズ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン2の最終話、「不滅の女王」は、サラ・ヘスが脚本を、ギータ・ヴァサン・パテルが監督を務めました。このエピソードでは、シーズンを通して描かれてきた黒装派と翠装派の対立が激化し、全面戦争へと突入していく様が描かれています。

あらすじ

黒装派は、レイニラ、ジャセアリーズ、ベイラ、デイモンに加え、新たに3人のドラゴンライダーを得て、優位に立っていました。対する翠装派は、エイモンドとデイロンの2人のドラゴンライダーしかおらず、敗北を予感する者も現れます。両陣営は、それぞれ艦隊や軍隊を動かし、来るべき戦いに備えます。

タイロシュにて

エッソスのタイロシュでは、海軍大臣タイランド・ラニスターが、ヴェラリオン家の封鎖艦隊を打破するため、三頭市との交渉に臨みます。〈踏み石諸島〉を譲渡する代わりに艦隊の派遣を取り付けることに成功。その際、女性司令官ロハールとの格闘に勝利し、彼女の妻たちに子種を求められます。

キングズランディングにて

ラリス・ストロングは、エイモンドが黒装派のドラゴンを見て逃げ帰った腹いせに尖頭岬を焼き払ったことを、病床のエイゴン王に報告します。彼は、黒装派が優勢であるだけでなく、エイモンドがエイゴン王の命を狙っていると語り、〈ハレンの巨城〉の富をブレ―ヴォスの〈鉄の銀行〉に移したことを明かします。そして、エイモンドとレイニラが戦って双方が滅びるまで、身を隠すことを勧めます。エイモンドは、姉ヘレイナに戦闘への参加を強要しますが、ヘレイナは拒否。母アリセントが割って入ります。その後ヘレイナは、エイモンドがエイゴンを焼いたのを見たと言い、エイモンドの死を予見したと話します。

ドリフトマークにて

コアリーズはレイニラに、新たなドラゴンライダーを得た優位性を活かすよう進言し、自身の船を亡き妻レイニスにちなんで「戴冠せざりし女王」と名付けます。彼は、妻と嫡出子を亡くした悲しみを抱えながらも、私生児のアリンと和解しようと試みますが、アリンは貧困の中に置き去りにされた恨みをぶつけます。

ハレンの巨城にて

レイニラは、デイモンの真意を探るためサー・アルフレッド・ブルームを派遣。彼は、リヴァーランド諸侯の大軍を目にします。デイモンは、自らが王座を求めるならば支持すると明言します。城代サイモン・ストロングは、デイモンの謀反をレイニラに知らせる手紙を鴉に託します。その夜、アリス・リヴァーズはデイモンを〈神々の森〉に連れ出し、デイモンはホワイト・ウォーカーが亡者を率いる場面、デナーリス・ターガリエンの3頭のドラゴンの誕生、レイニラが〈鉄の玉座〉に座る場面など様々な幻視を見ます。幻視の中にはヘレイナの姿も。その後、レイニラとアダムがドラゴンで到着し、デイモンはレイニラに忠誠を誓い、リヴァーランド諸侯もこれに従います。

ドラゴンストーンにて

ドラゴンストーンでは、アルフの無礼な態度がジャセアリーズを怒らせ、レイニラを困惑させます。レイニラは来るべき戦争による犠牲に心を痛め、ミサリアは強くあるよう諭します。アリセントが密かに訪れ、エイモンドが〈ハレンの巨城〉へ向かった後、家族の命と引き換えに王都を明け渡すことを提案します。レイニラは争いの種となるエイゴンの命を要求し、アリセントはこれを了承して去ります。

ウェスタロスの各地にて

各地では、ハイタワー家の軍が河間平野を北へ、スターク家の軍がリヴァーランドの双子城を南へ、ジェイソン・ラニスター率いるラニスター家の軍が東へ進軍します。また、〈狭い海〉では、タイランドとロハールが艦隊を率いて西へ、ドリフトマークでは、コアリーズとアリンが封鎖艦隊に加わります。〈谷間〉では、レイナ・ターガリエンが野生のドラゴンを発見。一方、オットー・ハイタワーは牢に囚われ、ラリスとエイゴンは密かに王都を脱出します。

評判

アメリカ合衆国では、HBOでの初回放送で150万人が視聴し、ストリーミングサービスMaxでの視聴者を合わせると、同夜に890万人が視聴しました。


このエピソードは、複雑な人間関係と、息をのむような展開が繰り広げられ、今後の展開への期待感を高めるものとなっています。

もう一度検索