世田谷区立尾山台小学校

世田谷区立尾山台小学校

東京都世田谷区にある公立小学校です。多摩川の近く、緑豊かな環境に位置し、地域と共に長い歴史を歩んでいます。

沿革

本校は1938年1月18日、248名の児童を迎えて誕生しました。この開校を記念し、毎年5月28日を創立記念日と定めています。第二次世界大戦中の1944年には、児童の安全を守るため新潟県湯沢への集団疎開を経験しました。戦後、学校生活が少しずつ落ち着きを取り戻す中で、1947年1月20日には学校給食が開始され、子どもたちの栄養面の支援が始まりました。

地域の発展と児童数の増加に伴い、本校から新たな小学校が誕生しました。1952年4月5日には九品仏小学校が分離独立し、284名の児童が移りました。さらに1956年9月1日には等々力小学校が分離し、158名の児童が新たな学び舎へ巣立っていきました。学校の基盤が整う中で、1957年2月22日には、子どもたちが歌い継ぐ校歌が制定・発表されました。1958年4月1日には分校が設置され、この分校は1961年4月1日に世田谷区立玉堤小学校として独立しました。同年には社会科の区研究協力校に指定され、教育研究にも力を入れました。また、同年の7月18日には待望のプールが竣工し、水泳学習の環境が整いました。

その後も施設の整備・改築が積極的に進められました。1966年3月9日には改築された鉄筋校舎の第一期工事が完成し、1968年3月3日には鉄筋校舎全体が落成しました。この間、1964年には東京都から準健康優良校として表彰を受けています。創立30周年を迎えた1968年には記念運動会が盛大に開催されました。創立35周年を迎えた1973年には、校舎改築落成記念式典も同時に挙行され、学校の新たな節目を祝いました。同年9月には校庭の舗装やスプリンクラーが新設され、教育環境が改善されました。1976年には西側校舎の第四期工事が完成し、施設が拡充されました。学校敷地内に作られたと思われるトンネル山も同年7月16日に「山開き」が行われています。

節目となる創立記念式典は、その後も10年ごとに開催されており、1978年の40周年、1983年の45周年、1988年の50周年、1998年の60周年、2008年の70周年、そして2018年の80周年と、学校の歴史を地域や関係者と共に振り返り、未来への歩みを進めてきました。

施設の改修・整備も継続的に行われています。1983年には校庭の改修、造形砂場や飼育小屋の完成、1985年には学校園の新設が行われました。老朽化した施設の更新として、1986年には窓枠交換と外部塗装、1987年には硬化ガラスや校庭フェンスの設置が進められました。1988年には東側校舎の内部改装や全教室へのファンヒーター設置が行われ、学習環境が向上しました。1990年にはプールや給食室が改装され、西側校舎の外壁塗装や屋上防水工事も実施されました。1991年には体育館の内外装が改修され、西側校舎の大規模内部改修も行われました。

1990年代後半からは、子どもたちの安全確保や放課後の居場所作り、施設の近代化が進みました。1996年には機械警備が導入され、同年5月には放課後等に関わるBOP（Base Of Playing）が開始されました。中央トイレの改修も行われています。1999年にはアスレチックが全面改修され、子どもたちの遊び場が充実しました。2000年には給食用の生ゴミ処理機が設置され、環境に配慮した取り組みが進み、校庭も全面改修されました。2001年には特別支援学級である「けやき学級」にエアコンが設置されました。

2002年4月1日からは学校週5日制が本格的に始まり、これに合わせて新BOPが開設され、西側校舎内の改修も完了しました。2005年には地域と連携した「おやまだいスポーツひろば」が開始されるなど、地域交流も盛んに行われるようになりました。施設の改修はその後も続き、2005年の中央校舎外壁防水、2006年の耐震補強工事やプール改修、2007年の屋上防水、空調機設置、掲揚ポール取替、階段手摺設置など、老朽化対策や安全対策が重ねられました。2008年にはプール更衣室の改修、校帽の変更、廊下や階段などの壁面塗装、体育館の内部・床改修が行われました。

地域との連携はさらに深化し、2011年には地域の教育力を活かす「翠と溪の学び舎」が発足しました。これに関連して「おやまだいスポーツ・文化ひろば」が発展的に改組され、2012年には総合型地域スポーツクラブ「翠と溪のスポーツ・文化クラブ」が発足しています。2013年4月には世田谷区から地域運営学校の指定を受け、学校運営に地域住民がより深く関わる体制となりました。2013年にはけやき学級教室、2014年には西棟校舎、2015年には東棟校舎や体育館の外壁工事が完了するなど、大規模な改修も行われました。2015年6月には朝の運動習慣を奨励する「朝スポ」が開始され、2016年3月には普通学級が増設されるなど、時代のニーズに応じた変化も続いています。

近年では、オリンピック・パラリンピック教育推進にも力を入れており、2020年、2021年と東京都から教育アワード校（顕彰校）として指定を受けています。

また、学校を支える組織として、1987年6月21日には同窓会が設立総会を開催し、卒業生たちの交流の場となっています。PTAからも、2010年に大型ストーブ、2011年に廊下時計が寄贈されるなど、学校への支援が行われています。

教育目標

尾山台小学校では、以下の4つの教育目標を掲げ、子どもたちの健やかな成長を目指しています。

1. すすんで学ぶ子: 自ら課題を見つけ、意欲的に学習に取り組む態度を育みます。
2. あかるい心をもつ子: 明るく前向きな気持ちで、豊かな情操と感謝の心を育みます。
3. じょうぶな体をつくる子: 健康でたくましい心と体を育成します。
4. なかよく力をあわせる子: 他者と協力し、思いやりの心を持って共に活動する力を養います。

学校行事

年間を通して、季節や学年に応じた様々な行事が行われ、子どもたちの学びや交流を深めています。

4月: 入学式、始業式、1年生を迎える会、離任式
5月: 創立記念日
7月: 終業式
8月: 夏季休業日
9月: 始業式
10月: 世田谷区立小学校連合運動会
12月: 終業式
1月: 始業式
3月: 6年生を送る会、修了式、卒業式

通学区域

世田谷区内の以下の地域を通学区域としています。

尾山台3丁目（全域）
等々力2丁目（1番から30番、34番から38番）
等々力4丁目（1番から17番）
等々力5丁目（1番から18番）

進学先中学校

本校の卒業生は、主に世田谷区立尾山台中学校へ進学します。

交通アクセス

東急電鉄大井町線 尾山台駅より、徒歩約5分。
東急バス「園01」系統利用の場合、東京都市大北入口停留所より、徒歩約3分。

著名な出身者

井上輝彦（作詞家、作曲家、音楽プロデューサー）

より詳細な情報は、学校の公式サイトでご確認いただけます。

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