世界から希望が消えたなら。

『世界から希望が消えたなら。』は、2019年10月18日に劇場公開された日本の実写映画です。幸福の科学出版が製作を手がけた作品としては第17作目にあたり、幸福の科学総裁である大川隆法氏が製作総指揮を務め、プロデューサーの一人でもある竹内久顕氏が主演を務めています。配給は日活、配給協力は東京テアトルが担当しました。

概要と物語

この映画は、2004年5月に大川隆法氏に実際に起こったとされる、死の淵から奇跡的に復活した出来事に基づいており、その驚異的な体験とその後の歩みが描かれています。

物語の主人公は、30歳で大手商社を辞め、独自の思想を打ち立ててベストセラー作家となり、自ら出版社「黄金出版」を経営する御祖 真（みおや まこと）。妻子にも恵まれ順風満帆な生活を送っていましたが、彼にはある秘密がありました。ある日、真は外出中に激しい心臓発作に襲われ倒れます。意識を失いかけた彼の傍らには、トルストイの著書『復活』が落ちていました。緊急搬送された病院で医師から告げられたのは、絶望的な「死の宣告」でした。しかし、心停止に近い状態にもかかわらず生存していた真の体は、医師の予想に反して驚異的な回復を見せます。この経験は、「自分の体や周囲の環境は、自らの心が創り出す」という彼自身の思想を文字通り体現することとなりました。この奇跡的な出来事を機に、真は自らの思想をさらに広く伝え、人類を救済するための活動を本格的に開始します。

登場人物とキャスト

御祖 真 - 演：竹内久顕
かつてエリート商社マンとして活躍後、独立してベストセラー作家・出版社経営者となる。死の淵から生還し、自らの思想を実証する。
藤坂 沙織 - 演：千眼美子
黄金出版の社員で、真の秘書。真の著作の熱心な読者。
御祖 磯子 - 演：さとう珠緒
真の妻。真の奇跡的な回復に戸惑い、彼のもとを去る。
御祖 みき - 演：芦川よしみ
真の母親。
御祖 正 - 演：石橋保
真の父親。
御祖 玉美 - 演：木下渓
真の長女。しっかり者の中学生。
桃山医師 - 演：田村亮
真が搬送された病院の医師。虎川医師の上司。
虎川医師 - 演：大浦龍宇一
真の担当医。心停止状態の真が生存していることに衝撃を受ける。

その他、結婚相談所職員（小倉一郎）、新聞記者（河相我聞）、病院の医師（田中宏明）、結婚式の新郎（青木涼）、真の長男・英一（阿部司雄）、次男・鶴男（須藤隆文）など、様々な人物が登場し、物語に関わります。

公開と反響

本作は日本全国210館で封切られ、一部の劇場では上映開始が遅れるケースもありました。公開初日には、シネマート新宿にて主演の竹内久顕氏、秘書役の千眼美子氏、母親役の芦川よしみ氏、担当医役の大浦龍宇一氏、赤羽博監督が登壇し、舞台挨拶が行われました。日本国内だけでなく、北米でも同時に公開されています。

公開後の週末映画動員ランキング（興行通信社調べ）では、初登場で第4位を記録。その後も順位を維持し、第2週に第3位、第3週に第5位、第4週に第8位と、一定の動員力を示しました。また、スポーツ報知や日刊スポーツなどのメディアでも報じられています。

主題歌・挿入歌、音楽ソフト

本作の主題歌は「新復活」（歌：竹内久顕）、イメージソングは「もう一度だけ」（歌：大川咲也加）、挿入歌には「Immortal Hero 不死身の英雄」（歌：TOKMA）、「強くなりたい」（歌：芦川よしみ）があります。これらの楽曲はいずれも作詞・作曲を大川隆法氏が手がけています。これらの楽曲や劇伴を収録したオリジナル・サウンドトラックCDも発売されています。

映像ソフト化と配信

映画本編は、Blu-rayおよびDVDとして2020年5月14日に発売されました。これらのソフトには、本編映像に加え、日本語・英語字幕、英語吹替え、音声ガイド、予告編、初日舞台挨拶映像、海外映画祭での速報映像、CM映像など、様々な特典映像が収録されています。また、各種動画配信サイトでも配信が行われています。

受賞・評価

本作は国内外の様々な映画祭で高く評価され、9カ国で合計42冠を獲得しました。主な受賞歴としては、CKF国際映画祭最優秀長編作品賞、フリックス・マンスリー映画祭最優秀外国語映画賞や最優秀主演男優賞、オニロス映画賞最優秀長編作品賞・最優秀監督賞、マドリード国際映画祭外国語映画部門最優秀監督賞などが挙げられます。また、出演者の木下渓氏が第7回アンタキヤ国際映画祭で最優秀女優賞を受賞するなど、キャスト・スタッフ各部門での受賞も多数あります。

（参考文献：「世界から希望が消えたなら。」公式ガイドブック、各種公式サイト情報）

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