世界らん展日本大賞

世界らん展－花と緑の祭典－：日本の蘭文化を代表する国際園芸展示会

世界らん展は、日本を代表する大規模な国際園芸展示会であり、毎年2月中旬から下旬にかけて、東京ドームシティプリズムホールで7～9日間開催されます。洋蘭、東洋蘭、日本の蘭など、世界約20ヶ国から集まった約3000種10万株もの蘭科植物が中心となり、多様な植物が展示されます。会場には100店以上の販売ブースも設けられ、苗や切花、栽培資材、書籍、雑貨など、蘭関連商品が豊富に揃います。

世界最大級規模を誇る国際蘭展

世界らん展は、開催地固定型の蘭展としては、サンタバーバラ国際蘭展、マイアミ国際蘭展、台湾国際蘭展と並び、世界最大級の規模を誇ります。毎年、延べ約12万人の来場者を集め、その人気と規模は国際的にも高く評価されています。

多彩な審査部門と豪華な賞金

世界らん展では、複数の部門に分けて審査が行われます。

部門1：個別部門は、洋蘭、東洋蘭、日本の蘭などあらゆる蘭を対象に、花や株そのものの美しさなどを審査します。この部門の最優秀賞である「日本大賞」には、賞金200万円とメルセデス・ベンツが贈られます。その他、優秀賞、優良賞、奨励賞なども用意されています。さらに、ゴールドメダル、シルバーメダル、ブロンズメダルなどのメダル審査も行われ、作品全体の評価を決定します。

部門2：フレグランス部門は、蘭の香りを審査する部門です。洋蘭と東洋蘭・日本の蘭の2グループに分かれ、それぞれ最優秀賞から奨励賞までが選出されます。

部門3：ディスプレイ部門は、蘭を主体としたディスプレイ作品を審査する部門です。愛好家クラスと、愛好家に該当しない者によるショーディスプレイクラス、ライフスタイルディスプレイクラスの3つのクラスがあり、それぞれのクラスで最優秀賞から奨励賞までが選出されます。

部門4：フラワーデザイン部門は、蘭を生花素材として用いたウェディングブーケとアレンジメントの2カテゴリーの作品を審査します。最優秀賞から奨励賞までが選出されます。

部門5：ハンギングバスケット部門は、蘭を取り入れたハンギングバスケットの作品を審査します。最優秀賞から優良賞までが選出されます。

各部門には、それぞれ賞金が用意されており、賞金総額は最大1153万円に上ります。過去には、アート部門やミニチュアディスプレイ部門も存在していました。

世界らん展の歴史：蘭・第12回世界会議とJapan Prizeからの発展

世界らん展の歴史は、1987年に日本で開催された第12回世界蘭会議（WOC）の展示部門である「蘭・世界大博覧会」にまで遡ります。このイベントは大成功を収め、その後の世界らん展開催の大きな契機となりました。

その後、1989年には、世界蘭会議の展示部門を拡張・発展させた「Japan Prize」が開催され、花の香りを審査する「フレグランス部門」が創設されるなど、革新的な試みがなされました。

1991年から2018年までは「世界らん展日本大賞」として東京ドームで開催され、2000年には天皇皇后両陛下のご臨席も賜りました。2019年からは「世界らん展－花と緑の祭典－」として、東京ドームシティプリズムホールで開催されています。

過去の出来事

2009年には、世界らん展の会場で大量の蘭が盗難される事件が発生しました。

世界らん展は、日本の蘭文化の発展と国際交流に貢献する重要なイベントです。その規模、歴史、そして多様な魅力は、多くの来場者を惹きつけています。

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