世界を救った男

『世界を救った男』（Dünyayı Kurtaran Adam）は、1982年にトルコで制作されたSFアクションアドベンチャー映画です。セティン・イナンクが監督を務めました。

この作品は、その斬新な映像表現とストーリー展開から、公開当時から批評家によって酷評され、しばしば「史上最悪の映画」の一つとして認識されています。しかし、その一方で、既存のSF映画の要素を大胆に取り入れた、ある種独特な魅力を持つ作品としても評価されています。

特に、本作は「トルコのスター・ウォーズ」という異名を持ち、ジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ』シリーズの映像や音楽、効果音を無許可で使用していることで知られています。この無許可使用は、著作権の問題を引き起こしましたが、同時に、本作の知名度を高める一因ともなりました。

物語は、宇宙船が戦闘の末に砂漠の惑星に墜落したムラットとアリという二人の主人公の冒険を描いています。作中では、『スター・ウォーズ』の映像に加え、ソ連とアメリカのロケット発射のニュース映像も使用されています。砂漠を旅する二人は、その星に女性しか住んでいないのではないかと推測します。アリは、魅力的な女性に対して使う狼の口笛を吹きますが、間違った笛を吹いてしまったために、馬に乗った骸骨に襲われ、白兵戦の末にこれを倒します。

キャスト

キュネット・アーキン - ムラト
アイテキン・アカヤ - アリ
ネクラ・フィデ - 女王
フセイン・ペイダ - ビルギン
ヒクメット・タスデミール - ウィザード
フスン・ウカル
* ソンメス・イキルマズ - ロボット 生き物

『世界を救った男』は、その映像の粗さやストーリーの矛盾など、多くの欠点を抱えています。しかし、その一方で、既存の映画作品への大胆な挑戦や、独特の美的センスなど、他にはない魅力も持ち合わせています。そのため、カルト映画として、現在でも一部のファンから熱狂的な支持を受けています。

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