世界遺産アカデミー

特定非営利活動法人 世界遺産アカデミー

特定非営利活動法人 世界遺産アカデミー（The World Heritage Academy, NPO）は、ユネスコの提唱する世界遺産の理念の普及と、遺産そのものへの関心を高める活動を通じて、広く社会に貢献することを目的として設立された団体です。2005年2月に活動を開始しました。

その中心的な取り組みは「世界遺産検定」の実施です。この検定は2006年に始まり、これまでに20万人を超える人々が受検し、15万人以上が認定を受けています。2014年からは文部科学省の後援事業となり、その信頼性と重要性が認められています。2020年時点では年間4回実施されており、小学生から90代に及ぶ幅広い年代の学習者が、世界遺産に関する知識の習得を目指しています。

世界遺産検定は単なる知識を問うだけでなく、ユネスコの基本理念や世界遺産委員会の活動内容、そして世界中に点在する多様な登録物件について、体系的な学習機会を提供する役割を果たしています。検定を通じて得られた収益の一部はユネスコへ寄付され、世界遺産の保護や保存に向けた国際的な活動にも貢献しています。

また、毎年新たに世界遺産に登録される物件について、その価値や特徴をいち早く、分かりやすい形で紹介することにも力を入れています。これは、常に最新の情報を発信し、人々の関心を持続させるために重要な活動です。

「啓発」という観点からは、学校教育や生涯学習の場における活動も積極的に行っています。学校での「世界遺産学」の授業や、公共団体と連携した生涯学習講座の開講は年間300回を超え、多岐にわたる教育機会を提供しています。これらの活動を支えるため、専門的な知識を持つ指導者の育成にも熱心であり、世界遺産検定の最上位資格であるマイスター取得者などを中心とした250人以上の認定講師を輩出しています。

上記以外にも、世界遺産に関するテキストや問題集の発行、世界遺産をテーマとした講演会の開催、さらには世界遺産を保有する国の在日大使館との交流会など、多角的な啓発活動を展開しています。

団体の組織は、会長に愛知和男氏、理事長に朝比奈豊氏が就任するなど、各界の有識者によって構成されています。事務所は東京都千代田区一ツ橋一丁目1番1号のパレスサイドビル内に置かれています。

特定非営利活動法人世界遺産アカデミーは、これらの活動を通じて、世界遺産が持つかけがえのない価値を多くの人々と共有し、その未来を守るための意識を高めることに貢献しています。

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