両手捻り

両手捻り（もろてひねり）は、かつて大相撲においてマスコミによって報道され、記録されていた決まり手の一つです。しかし、現行の公式決まり手82手には含まれていません。

この技は捻り系の技に分類され、相手の両手を取って捻り倒すものとされています。具体的な技の形や詳細な手順については、資料が限られているため、正確な描写は難しい状況です。しかし、記録に残る取り組みから、その存在を知ることができます。

公式決まり手が制定される以前には、以下の取り組みが「両手捻り」として記録されています。

昭和16年1月場所11日目：○羽黒山－櫻錦×
昭和19年1月場所14日目：○相模川－佐賀ノ花×
昭和26年9月場所10日目：○廣瀬川－吉田川×
昭和27年5月場所10日目：○廣瀬川－五ッ洋×
* 昭和29年1月場所6日目：○朝潮－時津山×

これらの取り組みは、いずれも過去の記録に残るものであり、現在では両手捻りという決まり手自体が公式には認められていないため、幻の技とも言えるでしょう。

大相撲の決まり手は、時代の変遷とともに変化してきました。新しい技が生まれたり、既存の技の分類が見直されたりすることは珍しくありません。両手捻りのように、かつては記録されていたものの、現在では公式な決まり手として認められていない技が存在することも、大相撲の歴史の奥深さを物語っています。

もし両手捻りが現代の大相撲に存在していたら、その豪快な技は観客を魅了したかもしれません。力士の力強さと技術が組み合わさった、迫力のある決まり手として、人気を博した可能性も考えられます。

このように、過去の記録に残る珍しい決まり手に思いを馳せることは、大相撲の魅力を再発見するきっかけとなるでしょう。

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