中井由梨子

中井由梨子

中井由梨子（なかい ゆりこ、1977年 - ）は、日本の劇作家、演出家として知られています。彼女は「俳優養成者育成ゼミ2004」を修了後、22年間にも及ぶ豊富な演技指導と演劇ワークショップの開催経験を持ちます。現在は、作家としての執筆活動を中心に、映像作品の脚本、舞台作品の脚本・演出、そして次世代の育成を見据えた演技レッスンに情熱を注いでいます。

来歴

1977年、中井由梨子は神戸市で生まれました。1996年には、神戸で旗揚げされたガールズ劇団「TAKE IT EASY!」に座付き作家として参加。少女漫画を彷彿とさせるファンタジックな作風は、“立体少女漫画”と評され、若い世代を中心に熱狂的なファンを獲得しました。

2004年には、大阪梅田シアタードラマシティ主催のアカペラミュージカル「猫堀骨董店」の作・演出を担当。2005年には同作品を銀座博品館劇場や梅田シアタードラマシティなどでリニューアル再演し、活動拠点を関西から東京へと移しました。

2010年、「劇団中井組」の座付き作家、演出家に就任（2013年活動休止）。2012年には、脚本を手掛けたミュージカル映画「ユメのおと」がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2012短編コンペティション部門で最優秀作品賞を受賞するなど、その才能は高く評価されています。

2018年には、舞台「JASMINE－神様からのおくりものー」の作・演出、ミュージカル「POSTMAN」の脚本・作詞を担当。同年には劇団「mosaïque‐Tokyo」を結成し、File１「PRISM」（2018春）、File２「RAIN」（2018夏）の作・演出を手掛けました。また、処女作『PRISM』（Jaco出版）やノンフィクション小説『20歳のソウル』（小学館）を出版。

2019年には、JACOFes2019夏にてmosaïque‐Tokyo特別公演『宵街草』の脚本・演出を担当。フジテレビ系『プリンセスから皇后へ～雅子さま物語～』の脚本も手掛けています。

主な作品

舞台

中井由梨子は、数多くの舞台作品を手掛けています。初期の作品には、高校演劇コンクールで評価された『ふろん』（1993年）、『イエローサブマリン』（1994年）などがあります。震災劇『VOICE』（1995年）はNHK「おはよう日本」で特集されました。

劇団「TAKE IT EASY!」時代には、『THE　GRACE　OF　THE　VAMPIRE』（1996年）、『na na na…』（1997年）、『子供革命』（1997年）など、数々の作品の作・演出を担当。2000年代には、『FUGA 　―五部作―』シリーズや『Homeless Beauty』（2002年）などを発表しました。

近年では、『Earth Rise　～世界のはじまりに君に逢いにいく～』（2014年）、『The Red Moon Night～月が飛ぶ夜～』（2017年）、『JASMINE－神様からのおくりものー』（2017年）など、オリジナル脚本・演出作品を多数手掛けています。また、舞台「城下町のダンデライオン」 （2016年）、舞台　OZMAFIA!!（2017年）では演出を担当しました。

テレビドラマ

テレビドラマの脚本家としても活躍しており、『プリンセスから皇后へ～雅子さま物語～』（2019年）、ＬＩＮＥドラマ『渋谷ボーイズスクランブル』（2019）などを手掛けています。

書籍

著書には、『女子教育、再考』、『PRISM』（2018年）、『20歳のソウル』（2018年）、『栄光のバックホーム 横田慎太郎、永遠の背番号24』（2023年）などがあります。

映画・映像作品

映画・映像作品では、『ユメのおと』（2013年）、『蝶　～ラスト・レッスン～』（2014年）、『20歳のソウル』（2022年）、『明日を綴る写真館』（2024年）、『乱歩の幻影』（2024年）などの脚本を手掛けています。

リーディングライブ、ラジオ・オーディオドラマ、ライブ・イベント構成・演出・作詞、演技指導、演出助手、助監督

多岐に渡る活動をされています。

中井由梨子の作品は、少女漫画のようなファンタジー要素と、現代社会への鋭い視点が組み合わさったものが多く、観客に深い感動と共感を与えています。今後の活躍も大いに期待される、注目の劇作家・演出家です。

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