中国共産党中央弁公庁警衛局

中国共産党中央弁公庁警衛局

中国共産党中央弁公庁警衛局、またの名を中国版シークレット・サービスとも呼ばれるこの組織は、中国共産党中央委員会の重要な施設である中南海などの警備や要人の警護を専門に担当しています。職員数は約2000人に上り、その役割は国家の中枢を守ることに特化されています。

歴史的背景

中国共産党中央弁公庁警衛局の歴史は、中華人民共和国の成立とともに始まります。建国当初は公安部第8局が要人の警護を担当していましたが、1953年に中共中央の警備・警護を専門とする第9局が設立されました。この第9局は、徐々に東西冷戦の影響を受けながら発展を遂げ、1964年には第8局と統合されて中共中央弁公庁第9局が誕生しました。

その後、1969年には毛沢東の指導の下で警護体制が軍事的な組織に移行し、この局も縮小されました。しかし、1977年の文化大革命の終焉を受けて再び組織が改編され、現在の警衛局が確立されました。

1990年代には公安部内に新たに第8局が復活し、主に中共中央以外の警備を担当するようになりましたが、その機能は過去のものと大きくは変わらないものでした。

機構

警衛局の構成は、1977年の改編以降も軍事組織としての性格を色濃く残しています。警護要員は北京衛戍区から選ばれた軍人が担当し、組織全体は軍級単位に相当するものとなっています。

主な部門

• - 局本部（司令部）: 全体の指揮を担います。
• - 警衛一処、警衛二処: 要人警護を行う部門です。
• - 軍訓処と軍務処: 職員の訓練と軍事的業務を担当。
• - 通訊処: 情報通信関連の業務を行います。
• - 政治部: 組織内の政治的な活動を調整。
• - 供応処: 要人の接遇業務を担当。

また、警衛局は中央警衛団（8341部隊）の指揮権も持ち、国家の安全確保に大きく寄与しています。

このように、中国共産党中央弁公庁警衛局は、その歴史的背景から現在まで、国家の安全に対する重要な役割を果たしており、政治的にも軍事的にも特異な存在として機能しています。

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