中国管区警察局

中国管区警察局

中国管区警察局は、かつて存在した警察庁の地方機関であり、中国地方の5県（鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県）の警察を管轄していました。この組織は、各県警察への指導、広域捜査の調整、大規模災害発生時の対応など、中国地方全体の治安維持において重要な役割を担っていました。

概要

中国管区警察局は、管轄区域内の各県警察を指揮・監督し、広域にわたる犯罪捜査や災害対策を円滑に進めるための調整を行っていました。局長は警視監の階級にある者が務め、組織全体を統括していました。2019年（平成31年）4月1日に、四国管区警察局と統合され、新たに「中国四国管区警察局」が発足したことで、中国管区警察局としての歴史は幕を閉じました。

所在地

中国管区警察局の本部は、広島県広島市中区上八丁堀6-30の広島合同庁舎1号館に置かれていました。この場所は、中国地方の警察行政の中枢としての役割を担っていました。

沿革

2007年（平成19年）4月1日：組織改編により、総務監察部と広域調整部が統合され、総務監察・広域調整部が新設されました。これにより、警察活動の効率化が図られました。
2019年（平成31年）4月1日：中国管区警察局は廃止され、四国管区警察局との統合により中国四国管区警察局が設置されました。この統合は、広域的な警察活動をさらに強化するためのものでした。

組織

中国管区警察局には、以下の主要な組織がありました。

総務監察・広域調整部

首席監察官：警察内部の不正行為を監視する責任者。
監察官：警察活動の適正を監査する。
警務課：人事、給与、福利厚生などを担当。
監察課：警察職員の不正行為を調査する。
会計課：予算、経理、会計監査などを担当。
広域調整第一課・第二課：広域事件の捜査や情報共有を行う。
指導官：警察活動に関する指導や助言を行う。
高速道路管理官：高速道路における事件事故に対応する。
災害対策官：大規模災害時の警察活動を統括する。
外事技術調査官：国際的な犯罪に対応するための調査を行う。

情報通信部

通信庶務課：通信部門の庶務を担当。
機動通信課：事件現場などでの通信活動を支援する。
通信施設課：通信施設の維持管理を行う。
情報技術解析課：情報技術を駆使した犯罪捜査を行う。
各県情報通信部：各県警察の通信活動を支援する。

中国管区警察学校

警察官の人材育成を担う機関。

庶務部：学校運営に関する庶務を行う。
教務部：教育カリキュラムの作成と実施を行う。
指導部：学生の指導を行う。

歴代局長

中国管区警察局の歴代局長は以下の通りです。

堀川和洋(1994.8.24-1995.8.17)
大園猛志（ - 2008.3.1)
篠宮隆（2008.3.1 - 2009.2.23）
勝浦敏行（2009.2.23 - 2010.3.26）
宮越極（2010.3.26 - 2011.3.22）
原田宗宏（2011.3.22 - 2012.4.1）
江原伸一（2012.4.1 - 2013.4.1）
永野賢治（2013.4.1 - 2014.3.1）
鎌田聡（2014.3.1 - 2015.3.20）
大庭靖彦（2015.3.20 - 2016.3.25）
齊藤良雄（2016.3.25 - 2017）
杉山芳朗（2018 - 2019.3.21）
* 鈴木三男（2019.3.22 - 2019.4.1）

まとめ

中国管区警察局は、中国地方の治安維持において重要な役割を果たした組織でした。各県警察との連携を密にし、広域的な捜査や災害対策を円滑に進めることで、地域住民の安全・安心な生活を支えてきました。2019年の組織統合により、その役割は中国四国管区警察局へと引き継がれ、現在も広域的な警察活動が展開されています。

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