中央地域 (フィジー)

中央地域 (Central Division)

フィジー共和国に存在する主要な行政区画の一つが、中央地域（Central Division）です。この地域は、国内最大の島であるビティレブ島の東側部分を中心に、その周辺に広がる小さな島々を含んで構成されています。フィジーの政治的・経済的中心地の一つとして重要な位置を占めています。

地理的構成

中央地域は、ビティレブ島の東部を広範囲にわたりカバーしており、海岸線から内陸部まで多様な地形を含みます。また、主要な島嶼部に加えて、その周囲に点在するいくつかの小さな島々もこの地域区分に含まれます。豊かな自然環境と、フィジーの発展を支える都市部が混在しているのが特徴です。

人口

2015年の国勢調査によると、中央地域の人口はおよそ37万8千人と記録されています。これはフィジーの全人口の中でも大きな割合を占めており、特に都市部への人口集中が見られます。

行政機構

中央地域という区分自体は、直接的な行政権や独自の政府組織を持っていません。地域内の地方行政は、この地域に所属する各州（Province）および、その管轄下にある都市評議会（City and Town Councils）によって担われています。これにより、地域全体の統治というよりは、より細分化された単位での行政サービスが提供されています。

中央地域に属している州は、以下の五つです。

ナイタシリ州（Naitasiri Province）
ナモシ州（Namosi Province）
レワ州（Rewa Province）
セルア州（Serua Province）
タイレヴ州（Tailevu Province）

これらの州が、それぞれの地理的範囲における地方行政を執行しています。さらに、地方レベルの行政組織としては、保健省に関連する五つの地方行政公社が存在し、健康・医療分野のサービス提供などを担当しています。

また、特に都市部においては、住民へのサービス提供や都市計画などを目的とした都市評議会が設置されています。中央地域内では、レワ州に四つの都市評議会が置かれており、それぞれの市や町の管理運営を担っています。

主要都市

中央地域には、フィジーにおける重要な都市や町がいくつか存在します。その中でも特筆すべきは、フィジー共和国の首都であるスバ市（Suva City）です。スバは国の政治・経済の中心地であり、多くの政府機関や企業が集積しています。

スバの他にも、以下のような主要な都市や町が中央地域に含まれています。

ナシヌー（Nasinu）
ナウソリ（Nausori）
ラミ（Lami）
* ナヴア（Navua）

これらの都市や町は、それぞれ地域の中心的な役割を果たしており、中央地域の活力と発展に寄与しています。

総じて、中央地域はフィジー最大の島の東部を中心に形成され、人口が多く集まる地域であり、首都を含むことで国の行政・経済機能の一翼を担っています。行政区分としては州や都市評議会が実務を担う構造となっています。

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