中央州 (ザンビア)

中央州（ザンビア）

ザンビアの中央州は、同国の中央部に位置する州です。州都はカブウェ市であり、面積は約9万4394平方キロメートル、2016年の推計人口は約155万7000人に上ります。人口密度は1平方キロメートルあたり約16.5人と、ザンビアの中では比較的低い水準です。

歴史

中央州の歴史は、ザンビアの近代史と深く関わっています。1906年には、州都カブウェにザンビア鉄道が開通。交通網の発展は、この地域の経済や社会の発展に大きく貢献しました。1959年には、後にザンビア初代大統領となるケネス・カウンダが、カブウェで統一国民独立党（UNIP）を結成。これはザンビア独立に向けた重要な一歩となりました。さらに、1960年にはムルングシで独立に関する会議が開催され、1968年には同地で社会主義国家建設を目指すムルングシ宣言が発布されました。これらの出来事は、中央州がザンビアの独立と国家建設において中心的役割を果たしたことを示しています。

地理と行政区画

中央州は、北部州、ルアプラ州、ムチンガ州、東部州、ルサカ州、南部州、西部州、北西部州、銅帯州、上カタンガ州と隣接しています。

行政区画は11の地区から構成されます。それぞれの地区には独自の行政組織があり、州政府と連携して地域社会の発展に貢献しています。地区は以下の通りです。

イテスヒ・テスヒ地区
カピリ・ムポシ地区
カブウェ地区
セレンジェ地区
チサンバ地区
チタンボ地区
チボンボ地区
ムクシ地区
ムンブワ地区
ルアノ地区
ンガブウェ地区

交通

中央州の交通の要は、ザンビア鉄道です。その本部が州都カブウェに置かれていることから、鉄道網の中枢を担っていることが分かります。鉄道は、人や物の輸送に重要な役割を果たし、経済活動の活性化に貢献しています。

自然環境

中央州は豊かな自然に恵まれた地域です。青潟国立公園、カサンカ国立公園、カフエ国立公園といった国立公園が存在し、多様な動植物が生息しています。また、バングウェウル湿地生態系、ルカンガ沼といった湿地帯や、ルクサシ川、ルセンフワ川といった河川も重要な自然資源となっています。これらの自然環境は、観光資源としても活用されています。

主要都市

中央州には、州都カブウェ市をはじめ、いくつかの主要都市があります。2016年の推計人口に基づくと、カブウェ市は約22万4300人、カピリ・ムポシは約4万4783人、ムンブワは約2万390人、ムクシは約1万9196人、セレンジェは約1万7754人となっています。これらの都市は、中央州の経済や社会の中心地として重要な役割を果たしています。

人口推移

中央州の人口は、時間の経過とともに増加しています。以下は、過去の人口データです。

1964年：約50万5000人
1969年：約71万3000人
1980年8月25日：約51万1905人
1990年8月20日：約77万1818人
2000年10月20日：約101万2257人
2010年10月16日：約130万7111人
2016年7月1日：約155万7000人

これらのデータから、中央州の人口は着実に増加傾向にあることがわかります。今後も人口増加が続くと予想されます。

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