中央日報

中央日報について

中央日報（英: JoongAng Ilbo）は、韓国の主要な日刊新聞であり、1965年に創刊されました。本社はソウル特別市中区に位置し、朝鮮語の新聞として日々発刊されています。この新聞は、時事通信社や日本経済新聞社と友好関係にあり、東京総局を東京都中央区の時事通信ビル内に設置しています。

創刊からの歴史

元々、中央日報は李秉喆によって三星財閥系列の夕刊紙として創刊されました。その後、朝刊紙への転換を果たし、長い年月を重ねてきました。かつては東洋放送（TBC）を所有していましたが、1980年に全斗煥政権の言論統合政策により廃局され、その周波数は現在KBSに引き継がれています。このような背景を持つ中央日報は、現在サムスンから独立した企業でありながらも、オーナー家のつながりは残っています。

2010年には、李明博政権の規制緩和に伴い、テレビ放送事業への参入が認められ、中央日報はその年の12月31日にJTBCという新たなテレビ局を立ち上げました。JTBCには、日本のテレビ朝日も出資し、業務提携関係を築いています。公式サイトはマイクロソフトが運営するMSNとの提携がなされている点も特徴的です。

論調と意見形成

中央日報の論調は、実利主義的でエンターテインメント性が強く、世論に敏感に反応する傾向があります。「朝・中・東」と呼ばれる保守系紙の一翼を担うながらも、朝鮮日報よりもやや中道的な立場を取ることが多く、そのため中道左派の人々にも支持されています。特に、社会問題に対する批判精神が強く、例えばセウォル号沈没事故や梨泰院雑踏事故の際には、与党野党を問わず厳しい言葉を用いることがあります。

文化事業にも積極的に取り組む中央日報は、湖厳ホールなどを通じて文化的な貢献に力を入れており、これにより文化面での影響力を高めています。現在ではサムスングループから分離されたと主張されていますが、実際には企業の影響は活動の一部に見え隠れしています。特に、中央日報の会長はサムスンの創始者の親族であり、その点からも特有の関係がうかがえます。

日本との関係

中央日報は日本に関する問題にも敏感に取り組んでおり、特に日本語を流暢に話す記者が多数在籍しているため、他の韓国の新聞よりも比較的穏健な立場を取ることがあります。ただし、対日意見は近年主観的な批判が増加する傾向にあり、特に竹島/独島問題に関連した報道には注意が必要です。

論議を呼んだ記事

過去には、「日本沈没」の見出しで日本の震災を報じた際に大きな反発を受け、また原爆に関する発言が議論を巻き起こしたこともあります。これらの事件は、中央日報の報道姿勢や対日感情を象徴するものであり、影響力のあるマスメディアとしての責任も問われる場面が見受けられました。

このように、中央日報は韓国における重要なメディアの一つであり、その役割と影響力は、多様な視点から分析され続けています。国の未来を左右する情報源として、今後も注目が集まることでしょう。

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