中山美穂 ちょっとだけええかっこC

中山美穂 ちょっとだけええかっこC：1980年代後半を彩った人気ラジオ番組

1985年10月12日から1990年3月18日にかけて、ニッポン放送で放送されたラジオ番組『中山美穂 ちょっとだけええかっこC』。当時、女優、歌手として絶大な人気を誇っていた中山美穂をパーソナリティに迎え、多くのリスナーを魅了した番組でした。その後の『中山美穂 P.S. I LOVE YOU』へと繋がる重要な前身番組として、1980年代後半のラジオシーンに鮮やかな足跡を残しています。

ゆったりとした語り口とリスナーとの深い繋がり

番組は、中山美穂のデビューと同時にスタート。落ち着いた雰囲気で進行され、リスナーからの手紙を丁寧に紹介するスタイルが特徴でした。1987年時点では、毎週500～600通もの葉書が送られてきており、リスナーの男女比は男性6：女性4。中山美穂と同世代の20歳前後の女性からの投稿も多く、番組とリスナーの間に強い結びつきがあったことが伺えます。採用されたリスナーには、中山美穂本人が毎月セレクトしたプレゼントが贈られるなど、細やかな気配りも人気の秘密でした。

1987年から1988年にかけては、中山美穂がCMに出演していたエスエス製薬の一社提供番組となり、より充実した内容で放送されました。

多彩なコーナー：リスナー参加型の企画が魅力

『中山美穂 ちょっとだけええかっこC』は、様々なコーナーによって構成されていました。リスナー参加型の企画が多く、中山美穂とリスナーが一体となって番組を盛り上げていた点が大きな特徴です。

代表的なコーナーとしては、以下のものがあげられます。

イントロ・コーナー: 中山美穂自身の日常や考えを、落ち着いたトーンで語るコーナー。彼女の飾らない人柄が垣間見えました。
CC劇場: リスナーから寄せられた恋愛相談や人間関係の悩み、思い出話を元に構成されたラジオドラマ。リアルなエピソードを基にした内容がリスナーの共感を呼びました。
ええかっこCしてゴメンなさい: 見栄を張って失敗した経験談を紹介するコーナー。初期に放送され、リスナーと共感できる話題を提供していました。
コメディ・ブレイク: 恋人同士など様々なシチュエーションを一人で演じるラジオドラマ風コーナー。中山の演技力が光りました。
思い出のおたより: リスナーの思い出話を紹介するコーナー。番組のエンディングを飾る、温かいコーナーでした。
イマジン・トリップ: 中山美穂が選んだ曲に合わせてショートストーリーを演じるラジオドラマ。音楽とストーリーの融合が魅力でした。
口（くち）でよければ: リスナーの不満や言いたいことを中山美穂が代弁するコーナー。リスナーの代弁者として、親近感を持たれました。
しっとりレター: リスナーの失恋や切ない思い出話を紹介するコーナー。感情移入しやすい内容で人気を博しました。
* 3つのタマゴ: リスナーから出された3つのキーワードを元に、中山美穂が即興劇を披露するコーナー。彼女の機転と表現力が試されるコーナーでした。

番組の変遷とその後

放送時間は、当初は毎週土曜日の20時～20時30分でしたが、その後、日曜日の深夜から、最終的には日曜日の23時～23時30分に落ち着きました。1990年3月25日には番組がリニューアルされ、『中山美穂 P.S. I LOVE YOU』として再スタートしました。この番組は、『ちょっとだけええかっこC』から続く人気シリーズとして、さらに多くのリスナーを獲得することになります。

『中山美穂 ちょっとだけええかっこC』は、単なるラジオ番組を超え、中山美穂とリスナーが共に作り上げた、かけがえのない時間でした。その温かい雰囲気と、多彩なコーナーは、今でも多くのリスナーの記憶に鮮明に残っていることでしょう。

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