中村吉三郎

中村吉三郎（なかむら きちさぶろう）は、1949年10月21日、東京都に生まれました。本名は佐藤實（さとう みのる）です。歌舞伎役者としての屋号は「播磨屋（はりまや）」、定紋は「揚羽蝶（あげはちょう）」を用いています。

日本大学芸術学部を中退後、1972年に国立劇場第一歌舞伎俳優研修を修了し、同年の国立劇場での『一谷嫩軍記（いちのたにふたばぐんき）』で初舞台を踏みました。その才能は早くから認められ、同年には国立劇場特別賞を受賞しています。

翌1973年には、八代目松本幸四郎（はちだいめ まつもとこうしろう）の門下に入り、二代目松本錦彌（にだいめ まつもとにしきや）を名乗りました。この年、国立劇場奨励賞を受賞し、その実力を高く評価されました。その後、1978年には、中村吉右衛門（なかむら きちえもん）の門下となり、中村吉三（なかむら きちぞう）と改名しました。

1979年には、国立劇場小劇場歌舞伎会努力賞を受賞し、着実にキャリアを積み重ねていきました。そして、1981年、中村吉三郎（なかむら きちさぶろう）と改名し、名題（なだい）に昇進しました。歌舞伎俳優研修生として史上初めて名題試験に合格するという快挙を成し遂げました。

海外での公演も積極的に行っており、1990年にはアメリカ公演、1996年にはイタリア、香港、アメリカでの公演を成功させました。2002年には、第八回日本俳優協会賞を受賞し、長年の歌舞伎界への貢献が認められました。

中村吉三郎は、伝統的な歌舞伎の技法を継承しつつ、常に新しい表現を追求する姿勢で観客を魅了しています。その舞台は、多くの人々を魅了し、歌舞伎界において重要な役割を果たしています。

関連人物としては、八代目松本幸四郎、中村吉右衛門が挙げられます。

* 歌舞伎俳優名鑑 現在の俳優篇 中村 吉三郎 (初代)歌舞伎 on the web事務局

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