中村征一

中村 征一

（なかむら せいいち）

日本の政治家、元福岡県筑後市長（2期）。1942年（昭和17年）8月1日生まれ。

経歴

1965年（昭和40年）3月に鹿児島大学農学部を卒業後、同年4月には福岡県庁に入庁した。その後、筑後市へ籍を移し、2001年（平成13年）12月には同市の助役に就任する。さらに、制度変更に伴い、2007年（平成19年）4月からは副市長を務めたが、2009年（平成21年）10月にその職を辞した。

政治活動

副市長退任後、2009年（平成21年）11月15日に実施された筑後市長選挙に無所属候補として立候補した。この選挙では、当時筑後市議を務めていた弥吉治一郎氏らを破り、初めて市長の座を獲得した。同年12月3日付けで正式に筑後市長に就任している。

1期目の任期満了に伴う2013年（平成25年）の市長選挙では、他に立候補者が現れなかったため、無投票での再選を果たし、2期目の市政を担うこととなった。

市長として、市内にある76の行政区を廃止し、小学校区を単位とした11のコミュニティ協議会へと再編する構想を打ち出し、その実現を目指した。この構想の推進を巡っては、市内の区長会や市議会との間で議論が生じ、「高齢の市長の行政運営能力には限界があるのではないか」といった見方が、これらの組織間で共有されるに至った。これにより、中村氏が2期で勇退するという流れが既定路線となりつつあるかに見えた。

しかし、2期目の任期末期にあたる2017年（平成29年）9月の市議会定例会において、中村氏は突如として3期目の市長選挙に立候補する意向を表明した。これを受けて、同年9月21日の議会最終日には、緊急の動議として中村市長に対する辞職勧告決議案が提案された。提案を行った議員からは、「傲慢とも受け取れる言動や、議会を軽視する姿勢が目に付き、市長としての資質に疑問を感じる」といった理由が述べられた。議長および退席した議員を除く、出席していた全議員16名がこの決議案に賛成し、可決された。このような状況を受け、中村氏は最終的に3期目の立候補を断念することとなった。

2019年には、これまでの功績が認められ、旭日小綬章を受章している。

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