中立売警察署

京都府中立売警察署：歴史と変遷

中立売警察署は、京都府警察が管轄していた歴史ある警察署の一つです。1873年（明治6年）、京都府で最初に設置された警察所のひとつとして、下京警察所（現在の五条警察署）と共にその歴史をスタートさせました。その後、1955年（昭和30年）7月には、京都市警察が京都府警察に統合されたことに伴い、京都府中立売警察署へと名称変更されました。

長い歴史を持つ中立売警察署でしたが、2007年（平成19年）4月1日、京都府警察の組織再編計画に基づき、西陣警察署と統合され、上京警察署となりました。これにより、中立売警察署は廃止されました。中立売警察署の庁舎は西陣警察署へ移転し、管轄区域であった北区の一部は北警察署、中京区の一部は五条警察署へと移管されています。

廃止後も、中立売警察署の庁舎は中立売庁舎として使用されていましたが、その後解体され、跡地には2020年に京都府警察本部庁舎が新築されました。これは、中立売警察署の歴史を象徴する土地が、新たな警察行政の中心地として生まれ変わったことを意味します。

管轄区域と施設

中立売警察署は、京都市北区、上京区、中京区の一部を管轄していました。管轄区域内には、複数の交番が設置されていました。主な交番は以下の通りです。

室町中立売交番（上京区）
上御霊前交番（上京区）
出町交番（上京区）
荒神口交番（上京区）
丸太町交番（中京区）
木屋町二条交番（中京区）
* 二条殿交番（中京区）

駐在所は設置されていませんでした。

主な出来事

中立売警察署の歴史において、特筆すべき出来事として、1969年9月22日に発生した赤軍派学生による今出川巡査派出所（当時）への放火事件があります。この事件は、当時の社会情勢を反映する重要な出来事として、警察署の歴史に刻まれています。

まとめ

中立売警察署は、京都府警察の歴史において重要な役割を担った警察署でした。その歴史は、京都の治安維持に貢献してきた証であり、廃止後も、跡地への警察本部庁舎建設という形で、その歴史は新たな形で継承されています。 中立売警察署の設立から廃止、そして跡地の活用まで、その変遷は、時代の流れとともに変化する警察行政の姿を反映しており、日本の近代警察史を研究する上で貴重な資料となります。 また、管轄区域や交番の配置といった情報は、当時の都市構造や人口分布を知る上でも重要な手がかりとなります。 中立売警察署の歴史は、単なる警察署の歴史にとどまらず、京都の歴史、ひいては日本の近代史を理解する上で重要な要素と言えます。

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