中緬関係

中緬関係

中緬関係は、中華人民共和国とミャンマーの二国間関係を指します。両国は国境を接しており、歴史的に様々な出来事を経験してきました。

歴史

過去には、清緬戦争などの戦乱を経て、ミャンマーはイギリスの支配下に入り、清に臣従していました。日中戦争中の1937年には、ビルマと中国の労働者によって道路が建設され、1938年に完成しています。

1949年に中華人民共和国が成立すると、ビルマはこれを国家承認する最初の非共産主義国となりました。翌1950年6月8日には正式な外交関係が樹立され、1954年6月29日には平和五原則に基づいた友好不可侵条約が締結されました。1960年には中緬辺界条約が締結され、その後、国境地帯の国民党軍掃討のため、中国人民解放軍との合同作戦も行われました。

ビルマは非同盟中立外交を維持していましたが、1967年には反中国暴動が発生し、華僑の追放が行われ、両国間で敵対感情が生じました。しかし、1970年代に入ると関係は大幅に改善し始めました。1988年8月5日には国境を越えた取引が合法化され、中国からの軍事援助が拡大しました。

1988年の民主主義運動弾圧後、国家平和発展評議会が軍事政権として発足すると、国際的な非難と圧力を受ける中で、中国との関係を強化しました。これにより、中国の影響力は急速に拡大しました。2015年6月には、ミャンマー民族民主同盟軍が「中緬国境地域の平和を回復する中国政府の強い要請」を理由に一方的な停戦を発表しました。この発表は、習近平国家主席とアウンサンスーチー氏の会談と時期が一致しています。

貿易関係

中国は、ミャンマーに対して経済援助や投資を積極的に行っています。ダム、橋、道路、港湾、石油・ガスパイプラインの建設や産業プロジェクトのほか、軍事政権への融資も行われています。1989年以降、中国はジェット戦闘機、装甲車、海軍艦艇などの軍事装備と、陸軍、空軍、海軍の人員訓練をミャンマーに提供しました。ミャンマーの港湾施設は、中国にベンガル湾、インド洋地域、東南アジアにおける戦略的影響力をもたらしています。

近年、ミャンマーは中国への過度な依存を避けるため、外交政策の転換を図っています。具体的には、インドとの貿易・軍事協力の拡大、日本との二国間関係の発展、ASEAN内での開発協力などが挙げられます。2018年11月8日には、ミャンマー西部ラカイン州チャウピュでの深海港開発規模を縮小することで合意しました。

脚注

[1] （参考文献や出典があればここに記述）

関連項目

中緬国境
在ミャンマー中華人民共和国大使館
* 在中華人民共和国ミャンマー大使館

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