中野不動尊

中野不動尊について

中野不動尊（なかのふどうそん）は、福島県福島市飯坂町中野に位置する曹洞宗の寺院で、その正式名は中野山大正寺です。福井県に所在する曹洞宗の大本山、永平寺の直末寺にあたります。また、日本三大不動尊の一つとしても広く知られ、信仰を集めています。

歴史的背景

中野不動尊は古くから地域の信仰の中心地として栄えてきました。特に有名なのは、六三除けの祈祷の発祥の地とされている点です。1179年（治承3年）の春、恵明道人が一頭のカモシカに導かれ、当時未踏の地であった中野の山中に入山したことで、寺院の形成が始まりました。人々は洞窟を掘り続け、様々な施設を建立し、寺院が整備されたのです。1903年（明治36年）には、永平寺64世貫首の森田悟由によって本堂が新たに建立され、修験道から曹洞宗に改宗しました。これにより中野不動尊は、永平寺の直末寺としての役割を果たすようになりました。

三不動明王

境内には、信仰の対象として三つの不動明王が祀られています。1つ目は本堂に位置する「厄除不動明王」、2つ目は祈祷殿にある「眼守不動明王」、そして奥の院の洞窟内には「三ヶ月不動明王」が奉納されています。信者たちは真剣な願いを込めることで、これらの不動明王が願いを叶えてくれると信じています。

人気の行事

中野不動尊は福島県内で有数の参拝者数を誇る寺院です。特に初詣には多くの人が集まり、福島市内の寺院の中でも最も多くの訪問者を迎え入れます。その他の行事として、七五三や年末年始の祭り、そして「歳祭り」や「春祭り」では特に多くの参拝者が訪れ、賑わいを見せます。

定期イベント

• - 1月：初詣、三朝大般若祈祷
• - 2月：釈尊涅槃会、歳祭り（御開帳）、水行
• - 4月：花祭り、春季大祭
• - 8月：盆踊り
• - 10月：七五三祈祷
• - 12月：釈尊成道会、寿餅会

施設と見どころ

寺院内には様々な施設があり、特に訪れる者が注目するのは「こと清水」という手水場や、岩窟の清水です。また、とげぬき地蔵や祈祷殿、大日堂、奥の院なども見どころです。七つの洞窟や三十六童子、寂光門、不動滝、たにしが池、あんど釜など多様な名所が点在しています。また、「茶屋かもしか庵」では一息つくこともできるため、心を癒す場所としてもおすすめです。

アクセス

中野不動尊へのアクセスは、バスや車が便利です。福島交通の「中野不動尊入口停留所」からは徒歩約5分と近く、福島駅東口からは25分程度で到着します。また、駐車場は無料で利用可能です。多くの人々が訪れるこの寺院では、心を込めた参拝が期待されます。

外部リンク - 中野不動尊公式サイト

もう一度検索