丸の内トラストシティ

丸の内トラストシティは、東京都千代田区丸の内一丁目に位置する、東京駅八重洲口北側にそびえ立つ高層ビル群です。この複合施設は、北側に位置する丸の内トラストタワーN館と、南側に位置する丸の内トラストタワー本館の2棟で構成されています。かつては鉄道用地であったこの場所は、再開発を経て、新たな都市のランドマークとして生まれ変わりました。

歴史

丸の内トラストシティが建設される以前、この場所は東京駅の側線や東京鉄道管理局などが存在した鉄道用地でした。1998年2月、森ビル開発株式会社が日本国有鉄道清算事業団からこの土地を1568億円で落札し、再開発プロジェクトが始まりました。この土地は、建築計画誘導方式による入札で取得され、当初は「丸の内1-1計画」と呼ばれていました。計画のコンセプトは「グランド・セントラル」であり、多様な機能を集約したオフィスビルとして開発が進められました。

丸の内トラストタワーの建設

丸の内トラストタワーの建設にあたっては、広場や駅と周辺地域を結ぶ歩行者ネットワークの整備、国際ビジネスセンターの支援機能の設置、環境・防災への配慮などが計画されました。これらの計画は都市再生特別地区としての都市計画決定を受け、基準容積率が900%から1300%に緩和されました。

N館（第I期）

丸の内トラストタワーの第I期棟として、敷地北側に建設されたのがN館です。2001年10月に着工し、2003年9月30日に竣工しました。後から建設された本館と比較すると高さは6割程度になっています。N館の建設時には、北町奉行所跡の史跡が整備されています。

N館の主なテナントは以下の通りです。

3 - 19F: オフィス
旧大和証券SMBC（現：大和証券グループ本社）本社
JFEエンジニアリング東京本社（19F）
3F: 貸会議室「トラストシティカンファレンス・丸の内」
1 - 2F: 店舗
1F: 観光インフォメーションセンター
地下駐車場

本館（第II期）

N館の完成後、一時的に近隣オフィスの従業員のための憩いの場として利用されていた敷地南側に、第II期として本館が建設されました。2006年2月14日に着工し、2008年12月10日に竣工しました。この街区全体の名称を「MARUNOUCHI TRUST CITY（丸の内トラストシティ）」と命名し、2009年3月にグランドオープンしました。

本館の主なテナントは以下の通りです。

27 - 37F: シャングリ・ラ ホテル 東京
2 - 26F: オフィス
1 - 2F: 店舗
地下駐車場

本館とN館の間には、ガレリアと呼ばれる空間が設けられており、両棟を繋ぐ役割を果たしています。

アクセス

丸の内トラストシティへのアクセスは非常に便利で、以下の駅から徒歩圏内です。

JR東京駅 日本橋口より徒歩1分
地下鉄大手町駅 B7出口より徒歩2分
地下鉄日本橋駅 A3出口より徒歩4分

総括

丸の内トラストシティは、オフィス、ホテル、商業施設が一体となった複合施設であり、東京駅周辺のビジネスと観光の中心地としての役割を担っています。その歴史や建設過程からも、都市再開発の成功例として注目されています。駅からのアクセスの良さも魅力で、多くの人々が利用しています。

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