丸亀城

丸亀城の概要

丸亀城（まるがめじょう）は、香川県の丸亀市に建つ日本の城で、別名「亀山城」とも称されます。この城は、標高66メートルの亀山を利用した平山城で、約4重の石垣が特徴です。石垣のデザインには「扇の勾配」が採用されており、特に高い部分では22メートルに達します。総石垣の高さとしては日本一を誇りますが、単独の石垣の高さとしては大坂城に次ぐ存在です。

2018年には三の丸石垣の崩落が発生し、その復旧工事の過程で、その構造が新たに明らかになりました。三の丸石垣は、根固め石垣によって支えられた地山まで延びる構造で、高さは31メートルと再確認されています。

頂の本丸には、江戸時代に造られた御三階櫓が存在し、これは現存する天守閣の中でも最も小規模なものです。この城の歴史において、天守は新造されることがなかったとの説や、京極氏の入封後に櫓が建てられたとの研究があります。

環境と周囲の変遷

内堀の周辺には侍屋敷が並び、外堀はかつてこの地域を保護する役割を果たしていました。しかし、明治時代以降に半数以上の侍屋敷が解体され、残った場所にはさまざまな建物が立てられました。外堀も次第に埋められ、一部は「外濠緑道公園」として整備されています。復元計画には、御殿や櫓、門などが考慮されています。

城の遺跡は国の史跡に指定され、現在は亀山公園として利用されています。城内には、重要文化財に指定された天守や二つの大手門が現存し、これらは丸亀城の歴史的価値を物語っています。

歴史

丸亀城は室町時代初期に築城され、当初は細川氏の重臣によって砦が建設されました。その後、豊臣時代には生駒氏によって支城が設けられ、慶長7年には現在の城郭がほぼ完成します。1630年代には藩主が変わり、幕府の意向で城の改修が行われるなど、時代を通じて多くの歴史的事件がありました。

明治時代に入ると、廃藩置県や新たな行政区分により、城のあり方も変わりました。丸亀城は一時的に軍の施設として利用され、現在では観光スポットと文化財の保護が進められています。

伝説

丸亀城にはいくつかの伝説も伝わっています。その一つは、豆腐売りが人柱として生け贄にされたという悲しい物語です。この豆腐売りは工事の邪魔をされ、その後に石垣の周辺で彼の声が聞こえると言われています。

もう一つは、名人羽坂重三郎にまつわる話で、彼は素晴らしい技術で石垣を作り上げたが、最後には城主によって命を奪われてしまいます。これらの伝説は、城にまつわる神秘性を高めています。

現在の利用とアクセス

丸亀城は、原則年中無休で市民や観光客に開放されています。周辺には丸亀市立資料館や公園などの関連施設があり、様々なイベントも行われています。アクセスは、JR四国の予讃線「丸亀駅」から徒歩で行ける距離にあり、丸亀城前にはコミュニティバスも走っています。

丸亀城はその美しい石垣や歴史的な価値から、訪れる人々に愛されています。その魅力は今も多くの人に語り継がれています。

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