丹羽氏識

丹羽氏識の生涯

丹羽氏識（にわ うじさと）は、日本の戦国時代に生きた著名な武将です。彼は、尾張国の岩崎城において第2代城主として知られ、織田氏や徳川氏に仕えていました。氏識の人生は、彼の従兄弟である尾張藤島城主・丹羽氏秀との対立によって色濃く影響を受けました。

従兄弟との対立

丹羽氏識と氏秀は、対立が多く、時折戦闘を繰り広げました。特に、天文20年（1551年）には、尾張愛知郡の横山で氏秀が織田信長に援軍を求め、氏識との激戦が繰り広げられました。この戦いで、氏識は氏秀を破り、その結果、藤島城をも掌握しました。

織田家と徳川家の誘い

その後、岩崎の地は尾張と三河国の双方において重要な拠点であったため、氏識は両大名から臣下としての誘いを受けました。しかし、信長が氏秀に援軍を送った影響もあり、氏識は徳川家康に仕官することを選択し、三河国の乙尾、一色、赤羽根の三つの地域を与えられました。

和睦と臣下としての活動

信長と家康が水面下で和睦し、清洲同盟を結んだ後、氏識は信長の臣下となりましたが、三河国の所領はそのまま安堵され、彼は引き続きその地での勢力を保持しました。氏識は、両大名との関係を築くのが巧みであり、彼の判断は後の世においても高く評価されています。

最後の日々

氏識は、永禄8年（1565年）に死去しました。享年は69歳でした。彼の死は、彼の家族や部下にとって大きな出来事であり、その後の丹羽家においても影響が残りました。

系譜

氏識の家族構成は次の通りです。彼の父は丹羽氏清、母は不詳です。彼の妻は賞月院殿勝友妙善大姉でした。
氏識には多くの子供がいます。長男は丹羽氏勝で（1523-1597年）、次男は傳左衛門で丹羽家の家臣となり浅田村に住みました。
また、三男は石清水八幡で勁松院の住職に、四男は上田清兵衛近正（通称平六）として、水野和泉守の家臣になり、上田無仁斎の養子となりました。
氏識の五男、四郎兵衛氏常（？-1628年）は西尾忠政の家臣となり、六男の傳次郎氏種（？-1629年）も丹羽家の家臣として活躍しました。最も後世に名が残るのは七男の金右衛門氏俊（？-1647年）であり、彼は徳川家康の家臣として、春日丸衛や二条城衛与力として奉仕しました。

出典

• - 『寛政重修諸家譜』第2巻
• - 『丹羽三草家譜』

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