久保山由清

久保山由清：サッカー選手から指導者へ

久保山由清（くぼやま よしきよ）は、1976年7月21日に静岡県で生まれた元サッカー選手であり、現在は指導者としても活躍している。彼の現役時代はFWとして知られており、その特異なプレースタイルは多くのファンを魅了した。

選手としてのキャリア

久保山は静岡学園高等学校でサッカーを学び、1995年に横浜フリューゲルスへ入団。入団当初はトップ下でプレーし、期待の若手選手として注目を集めた。特に、当時のスター選手であるジーニョの欠場時には背番号10を背負い、その才能を存分に発揮した。しかし、1998年にクラブが解散する運命に直面し、サッカーキャリアの大きな転機を迎えることとなった。

彼のフリューゲルスでの最後の試合となった天皇杯決勝では、持ち味であるスピードと反転能力を駆使し、清水エスパルスに対して素晴らしいゴールを決める。これが彼のサッカー人生における忘れられない瞬間となった。1999年には清水エスパルスに移籍し、ここで彼の真価が発揮されることになる。移籍初年にはチーム最多の12得点を記録し、2ndステージの優勝に貢献。その成果は彼自身も認められ、同年にはJリーグアウォーズで優秀選手賞を受賞した。

また、2000年にはアジアカップウイナーズカップ、2001年には天皇杯での優勝にも寄与し、そのスキルは国内外で認められ、フィリップ・トルシエ監督により日本代表候補にも選ばれるほどだった。残念ながら、晩年はひざの怪我に悩まされ、2007年には一度も試合出場を果たせず、その年の11月23日に引退を発表した。

指導者としての道

彼の指導者としての道は引退後すぐに始まる。2008年から2015年まで清水エスパルスのジュニアユース監督として様々な年代の選手たちを指導し、その後2016年からはトップチームのコーチを務めることとなった。久保山は選手交流と成長を重視し、清水エスパルスの育成システムにおいて重要な役割を果たした。

2023年には厚木はやぶさFCの監督に就任し、2024年からはFC今治のヘッドコーチに就任することが決まっている。これまでの経験を活かし、若い選手たちの育成に力を注ぐ姿勢は、多くの人々に期待を寄せられている。

特別なエピソード

久保山には「久保山神話」という伝説的なエピソードが存在する。彼がゴールを決めると、清水エスパルスはリーグ戦で負けないというもので、実際に17試合も不敗を維持した。この神話は彼の存在と能力の象徴とも言える。

また、フリューゲルスでは清水を「天皇杯」で制する一方で、清水でも同タイトルを獲得している経歴があり、彼自身の心の中で両クラブへの愛着が強く残っていることが伺える。

結論

久保山由清は、サッカー選手としての卓越したキャリアと指導者としての情熱を持ち続ける重要な存在である。彼の功績は今後も彼が指導する選手たちに引き継がれ、さらなるサッカーの発展に寄与していくだろう。

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