久保田有一

久保田有一（くぼた ゆういち）医師は、1973年生まれの日本の脳神経外科医であり、医学博士の学位を有しています。東京女子医科大学で博士号を取得しており、特に専門とする分野はてんかん治療です。アメリカのクリーブランドクリニックやフランスのティモン病院での海外研究経験を活かし、日本ではまだ十分に認識されていないNCSE（非痙攣性てんかん重積状態）の診断と治療の普及に尽力しています。

経歴

久保田医師は、1992年に静岡県立静岡高等学校を卒業後、1998年に山形大学医学部医学科を卒業しました。その後、2003年に東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科の助教に就任。2007年には同大学で博士号を取得しました。

2009年から2010年にかけては、アメリカのクリーブランドクリニックてんかんセンターにてんかんフェローとしてプログラムに参加し、さらに、フランスのティモン病院神経生理部門にて客員研究員としての経験も積みました。これらの海外での経験が、後のNCSE治療普及へのモチベーションにつながっています。

2011年には、朝霞台中央総合病院（現：TMGあさか医療センター）の脳神経外科部長に就任し、2017年には同病院の脳卒中・てんかんセンターのセンター長兼統括部長に就任しました。2019年4月には同病院の副院長となり、同年10月には東京女子医大東医療センターの脳神経外科講師として教鞭を執っています。さらに2020年10月には同医療センターの脳神経外科准教授、2022年4月からは東京女子医科大学附属足立医療センターの脳神経外科教授兼診療部長として活躍しています。

著書

久保田医師は、その専門知識を活かして、一般の方々にも理解しやすいように、多くの書籍を執筆しています。主な著書には以下のものがあります。

『知っておきたいてんかんの発作』（アーク出版、2014年）
『高齢者てんかん』のすべて（アーク出版、2017年）
『判読の基礎と手術への応用　脳波ギライを克服しよう！』（メジカルビュー社、2016年）
『脳出血・くも膜下出血診療読本』（中外医学社、2016年）
『差がつく70歳からの病気』（朝日新聞出版、2018年）
『脳卒中とその後遺症がよくわかる本 ――発症時の対処法から最新治療法まで』（アーク出版、2020年）

これらの書籍は、てんかんをはじめとする脳神経外科疾患に関する知識を広める上で重要な役割を果たしています。

メディア出演

久保田医師は、専門家としてメディアにも出演しており、2022年10月29日にはBSテレ東の「教えて！ドクター　家族の健康」に出演し、一般の方々にも分かりやすく健康に関する情報を提供しています。

専門分野

久保田医師の専門分野は、脳神経外科の中でも特に、てんかん、脳卒中、そしてNCSE（非痙攣性てんかん重積状態）の診断と治療です。特にNCSEは、症状が分かりにくく、見過ごされがちですが、早期診断と治療が重要であり、久保田医師は、その普及に努めています。

関連事項

* てんかん

久保田医師は、自身の経験と知識を活かし、脳神経外科医療の発展に貢献し続けています。

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