久慈きみ代

久慈きみ代（くじ きみよ、1948年5月13日 - ）は、群馬県出身の国文学者であり、青森大学の名誉教授です。彼女の研究は、中古文学、特に『源氏物語』の研究と、劇作家・詩人である寺山修司の青森時代に焦点を当てた調査研究で知られています。

来歴と業績

久慈きみ代は高崎市で生まれ、1971年に駒澤大学文学部国文学科を卒業しました。その後、研究者としての道を歩み始め、1996年には弘前大学大学院人文科学研究科地域文化論専攻修士課程を修了しました。同年、青森大学の非常勤講師となり、その後、青森短期大学の専任講師、助教授を経て、青森大学社会学部の准教授、そして教授へと昇進しました。

彼女の研究分野は、平安時代を中心とした中古文学の研究と、寺山修司が青森で過ごした時代に関する調査研究です。寺山修司の初期作品や思想形成に大きな影響を与えた青森での生活に光を当て、彼の文学世界をより深く理解するための重要な貢献をしています。

地域社会との連携も重視し、2012年4月には「あおもり古典を楽しむ会」を設立し、地域住民が古典文学に親しむ機会を提供しました。その後は顧問として会の活動を支え、地域文化の振興に尽力しました。また、青森大学オープンカレッジでは「源氏物語を読む」講座、NHK青森文化センターでは「じっくり読みたい源氏物語」講座を担当するなど、教育活動にも熱心に取り組みました。国際寺山修司学会の運営委員も務め、寺山修司研究の国際的な発展にも貢献しました。

著書

久慈きみ代は、数多くの著書を通じて研究成果を発表しています。主な著書として、『編集少年 寺山修司』や『孤独な少年ジャーナリスト 寺山修司』、『津軽の源氏物語』などがあります。これらの著作は、寺山修司の人物像や文学作品、そして津軽地方の文化を深く掘り下げたものであり、多くの読者や研究者から高い評価を受けています。

編集少年 寺山修司
孤独な少年ジャーナリスト 寺山修司
津軽の源氏物語

論文

CiNii Articles で公開されている久慈きみ代の論文も参照できます。

外部リンク

researchmap - 久慈きみ代

久慈きみ代の研究業績は、中古文学研究と寺山修司研究において重要な位置を占めています。地域に根ざした研究活動を通じて、多くの人々に古典文学の魅力を伝え、地域文化の発展に貢献したその功績は、今後も長く記憶されることでしょう。

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