久里駅

久里駅（くりえき）：筑肥線、今はなき駅の記憶

久里駅は、かつて佐賀県唐津市に存在した日本国有鉄道（国鉄）筑肥線の駅でした。1983年3月22日、筑肥線と福岡市交通局（福岡市地下鉄）1号線（現・空港線）の直通運転開始に伴い、唐津市内の虹ノ松原駅 - （新）東唐津駅 - 唐津駅間に新線が開業。これにより、虹ノ松原駅 - （旧）東唐津駅 - 山本駅間の旧線が廃止され、その区間にあった久里駅もまた、その役目を終えることとなりました。

現在は、駅の跡地に上久里公民館が建てられ、かつての面影を偲ぶことは難しくなっています。

歴史

久里駅は、その歴史の中でいくつかの変遷を経験しています。

1930年（昭和5年）3月1日：北九州鉄道の上久里停留場として開業。
1937年（昭和12年）10月1日：北九州鉄道が国有化され、鉄道省（国有鉄道）の所属となる。
1950年（昭和25年）5月20日：隣の駅が鏡駅（2代）と改称し、当駅が久里駅（2代）となる。
1961年（昭和36年）12月1日：貨物取扱廃止。
1971年（昭和46年）3月31日：荷物扱い廃止。無人駅となる。
1983年（昭和58年）3月22日：筑肥線の虹ノ松原 - （旧）東唐津 - 山本間廃線に伴い廃駅となる。

駅構造

久里駅は、片面ホームが線路に面して置かれているだけの、簡素な構造の駅でした。廃止時には、駅舎の白塗料が剥がれ落ち、駅名標も風化して文字が見えなくなるなど、老朽化が進んでいました。

筑肥線電化と新線開業

筑肥線の電化と新線開業は、唐津市の交通網に大きな変化をもたらしました。福岡市との直通運転開始により、利便性は向上したものの、旧線区間は廃止となり、久里駅を含むいくつかの駅が姿を消すこととなりました。

隣の駅

久里駅が存在した当時の、日本国有鉄道 筑肥線の隣の駅は以下の通りです。

鏡駅 - 久里駅 - 山本駅

参考文献

“From the air 〜そこに鉄路は活きていた〜”. 2011年9月5日閲覧。
“航空写真画像情報所在検索・案内システム”. 国土交通省. 2011年9月5日閲覧。

関連項目

日本の鉄道駅一覧
唐津市#筑肥線の電化と新線開業

久里駅は、筑肥線の歴史を語る上で欠かすことのできない、小さな駅でした。その姿は失われてしまいましたが、記憶の中に生き続けています。

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