九七式七粍七固定機銃

九七式七粍七固定機銃

九七式七粍七固定機銃は、大日本帝国海軍が開発した航空用機関銃です。この銃は主に九六式艦上戦闘機や零式艦上戦闘機に搭載されており、特に零式においてはその重要性が際立っていました。

機銃の背景と開発

この機関銃は、イギリスの複葉戦闘機に搭載されていたヴィッカーズE型 7.7 mm機関銃を基にライセンス生産されました。初期バージョンは「毘式七粍七固定機銃」として知られ、昭和12年には改良され、九七式と呼ばれるようになりました。この機銃は、陸軍の八九式固定機関銃と同じ口径を持っていますが、使用する弾薬は異なります。

特徴と性能

九七式七粍七固定機銃は、優れた弾道特性と多くの弾薬を携行できることが特徴でした。具体的には、この機銃はベルト給弾方式を採用しており、これにより携行弾数が増加しました。初期の零式艦上戦闘機では、20mm弾を片側の翼に60発収容するのに対し、七粍七弾は胴体内に700発搭載可能でした。この点について、著名なパイロットである坂井三郎は、20mm機銃よりも弾道特性と携行弾数が優れていると評価しています。

さらに、九七式の発射速度は950発毎分であり、砲口初速は745m/sを達成しました。ただし、プロペラ同調装置を使用する場合、発射速度は600発から700発毎分に低下しました。高度5,000メートルで飛行速度555.6km/hの場合、弾頭は特定の時間で飛翔し、弾道は引力の影響を受けて下がります。

このような性能により、九七式七粍七固定機銃は日本の航空戦力において重要な役割を果たしました。戦闘機に搭載されることで敵機との交戦に使用され、特に零戦に装備された際にはその戦闘能力を飛躍的に向上させました。

参考文献

参考文献としては、特に「零戦のメカニックス」や『日本海軍機全集』などが挙げられ、この機関銃の詳細な構造や歴史的背景を知る手助けとなります。

関連項目

九七式七粍七固定機銃に関連する情報としては、大日本帝国海軍の技術や運用に興味がある方にとって、非常に価値のある知識となるでしょう。

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