九州地区高等学校野球大会

九州地区高等学校野球大会

九州地区高等学校野球大会は毎年、秋季大会が10月下旬から11月上旬に、春季大会が4月中旬に行われる高校野球の地域大会です。この大会は、九州各県の高野野連に加盟している学校が参加しており、特に秋季大会の成績は翌年の選抜高等学校野球大会への出場校選考において重要な指標となります。

大会の歴史と開催形式

この大会は1947年の秋に第1回大会が開催されて以来、春と秋の年2回開催が定着しています。春季大会は偶数年に、秋季大会は奇数年に実施されています。出場校数は秋季に16校、春季には18校または19校で、秋季大会は以前は18校が出場していましたが、2018年からは開催県の代表校数が2校に統一されたため、現在の出場校数に変わりました。

春季大会の出場校は、選抜大会への参加校が4校または5校に分かれます。通常は九州地区から4校が選ばれ、関東の神宮枠などで増枠される場合や、21世紀枠に選出される学校があれば5校になることもあります。各県の参加は、開催地の県から4校、福岡県と鹿児島県から3校と2校、その他の県からはそれぞれ1校が出場します。

特に、秋季大会の優勝校は明治神宮野球大会への出場権を獲得し、4強にランキングされれば選抜大会の参加がほぼ確実になります。ただし準決勝で大敗した場合は例外もあり得ます。選抜大会出場校は、同大会の予選と重なるため、推薦校として春の九州大会に出場することができます。

開催地とその選定

大会は各県で持ち回りで行われており、例えば福岡県では県を北部と南部に区分し、各回交互に開催されています。このように、地域ごとの持ち回り制は県間の協調性を高める役割も果たしています。

大会の逸話

2016年の春季大会は、熊本地震の影響により開幕日が延期され、「熊本震災復興大会」として実施されました。また、2020年の春季大会は新型コロナウイルスの影響で史上初めて中止となり、各県の予選も行われませんでした。このため、福岡県では続く大会の代替として、県内の地区大会を通じて出場校を決定する予定もありました。

中継と視聴

大会の模様は、九州・沖縄地区のNHKによって準々決勝以降の試合がラジオで中継されており、2018年からはJ:COMのコミュニティチャンネルとJ SPORTSで準決勝・決勝が放送されています。このように、九州地区高等学校野球大会は地域の高校野球の中で重要な位置を占めており、選手たちの成長を支える機会でもあります。

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