二代越後守包貞

二代 越後守包貞（にだい えちごのかみかねさた）は、江戸時代に摂津国（現在の大阪府北部）で活躍した刀工です。初代越後守包貞の門人であり、その作風を受け継ぎました。

初代越後守包貞は寛文9年（1669年）頃に没しましたが、当時、初代の子である岩松が幼少であったため、二代目が代わりに「包貞」の名跡を継承しました。その後、延宝8年（1680年）頃に、二代目は岩松に「包貞」銘を譲り、自らは坂倉言之進照包（さかくらことのしんてるかね）と改名しています。

二代越後守包貞は、濤乱刃（とうらんば）、またはその中間的な特徴を持つ矢筈がかった大互目乱刃（やはずがかったおおぐもくみだれば）を得意としました。この作風は、大阪新刀の代表的な特徴であり、同時代の刀工である初代助廣の影響も指摘されています。作柄は上々作と評され、切れ味も優れていたため、大業物としても知られています。また、助廣写しの直刃（すぐは）の作刀も存在します。

なお、三代越後守包貞である岩松の作刀も、ごくわずかながら確認されています。しかし、その字体には明らかな違いがあり、二代目の作と容易に見分けることができます。二代越後守包貞の作刀は、大阪新刀の華やかさを示す貴重な資料であり、現在も多くの刀剣愛好家から高く評価されています。

二代越後守包貞は、短い期間ではありましたが、初代の作風をしっかりと受け継ぎ、大阪新刀の発展に大きく貢献しました。その作刀技術の高さと、独自の作風は、後世の刀工にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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