二宮正人

二宮 正人 (にのみや まさと)

二宮正人は1948年11月17日に生まれたブラジルの法学者であり、弁護士、翻訳家としても広く知られています。彼は長野県上田市出身ですが、1954年に家族と共にブラジルに移住しました。その後、サンパウロ大学法学部を卒業し、さらに東京大学へ留学。「法学」と「比較法」を専門に学び、1976年に法学修士の学位を取得。1981年には法学博士号を取得しました。

学術的な活動

二宮はサンパウロ大学法学部で教授職にあり、国内外で活躍する法学者としての地位を確立しています。彼の研究は比較法や国際法に焦点を当てており、日伯の外交史や移民史についても深い造詣があります。彼はサンパウロ大学だけでなく、日本の多くの大学でも教鞭を執り、教育活動に尽力しています。特に、東京大学法学部や慶應義塾大学、広島大学、明治大学など、数多くの機関での客員教授としての経験があります。

法律実務と通訳

専門家として、ブラジル弁護士会に登録され、日本企業の法務にも従事しています。また、日伯間の文化的交流を深めるための通訳業務も行い、数多くの重要な国際的イベントや公式訪問の際に通訳を務めてきました。たとえば、ブラジルの大統領や皇族訪日時の通訳を担当し、日系人の移民歴史にも貢献しています。

諸団体との関わり

二宮は多彩な団体において重要な役割を果たしてきました。CIATE（国外就労者情報援護センター）の理事長や、日本学術振興会の顧問としても活動し、学術界と実務界の架け橋となる役割を担っています。さらに、ブラジル日本文化福祉協会の副会長や、ブラジル日本移民史料館の運営委員長としても知られています。

著作と受賞歴

彼は著書も多数発表しており、その中には『国籍法における男女平等―比較法的一考察』や、『日本・ブラジル両国における日系人の労働と生活』などがあります。これらの著作を通じて、彼の研究成果は広く知られています。

受賞に関しては、1989年にブラジル連邦共和国リオ・ブランコ勲章カバレイロ位、1998年には日本国外務大臣表彰を受けるなど、多くの栄誉を受けています。また、2019年には瑞宝中綬章を受章するなど、彼の業績に対する評価は高いです。

結論

二宮正人は、法学者としての専門知識を持つ一方、文化交流や移民問題においても重要な貢献を果たしてきました。彼の多岐にわたる活動は、日系人及び日本とブラジルの友好関係を深めるための礎となっています。彼の今後のさらなる活躍が期待されることは間違いありません。

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