二指の敬礼

二指の敬礼は、挙手の敬礼の一種で、右手の中指と人差し指のみを伸ばし、他の三本の指は握ったまま、伸ばした二本の指を前方に向け、帽子に軽く当てるようにして行われます。この敬礼は、特にポーランドで軍、警察、準軍事組織などで広く用いられています。

国際的には、カブスカウトやビーバースカウトの敬礼としても知られています。一方、ボーイスカウトでは、活動の基本となる「三つのちかい」にちなんで、人差し指、中指、薬指の三本を伸ばす「三指の敬礼」が用いられます。

ポーランドにおける二指の敬礼は、ポーランドの国章である白い鷲の紋章が付いた帽子を着用している際に行われます。この敬礼の起源については、いくつかの説が存在します。一つは、18世紀から19世紀にかけて、ポーランドを支配していたロシアのコンスタンチン・パヴロヴィチに対し、ポーランド人が挙手の敬礼をする際、彼に石礫を投げつけるために掌に石を握り、空いた二本の指だけを伸ばしていたという説です。また、別の説では、1831年の対ロシア蜂起戦において、重傷を負い指を失ったポーランド兵が、残った二本の指で敬礼を捧げてから息絶えたことに由来するというものです。

第二次世界大戦中には、西部戦線に従軍したポーランド軍部隊の間で、二指の敬礼が誤解を招き、問題を引き起こしました。二指の敬礼がカブスカウトの敬礼でもあるため、他の連合軍将兵からは、故意に不適切な礼式を行っていると誤解され、逮捕される者も出ました。

二指の敬礼は、その歴史的背景や、カブスカウトの敬礼としての側面など、様々な要素を持つ興味深い敬礼の一つです。

関連情報として、敬礼に関する記事や、ボーイスカウトにおける三指の敬礼、また、二指の敬礼に関する画像や情報が、ウィキメディア・コモンズで公開されています。ボーイスカウト練馬第9団のウェブサイトでは、敬礼とサインに関する情報が提供されています。これらの情報も参考になるでしょう。

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