二足掛け

二足掛け（にそくがけ）とは

二足掛けとは、かつて大相撲においてマスコミによって報道され、記録されていた決まり手の一つです。しかし、現行の公式決まり手82手には含まれていません。

技の概要

二足掛けは、足技の一種である「掛け技」に分類されます。具体的には、自分の両足を使って、相手の足に同時に掛けを仕掛けるという高度な技術です。
古典的な相撲の解説書である「古今相撲大要」には、相手に吊り上げられた際に、自分の両足を相手の両足に掛ける技として記述されています。このことから、二足掛けは、相手の体勢を利用し、バランスを崩して倒す技であったと考えられます。

記録に残る二足掛け

公式な決まり手が制定される以前には、実際に「二足掛け」として記録されている取り組みが存在します。

昭和12年1月場所3日目：○防長山－鯱ノ里×

この取り組みが、具体的にどのような二足掛けであったのか詳細は不明ですが、当時の相撲において、二足掛けという技が存在し、認識されていたことを示唆しています。

幻の決まり手

現在、二足掛けは公式な決まり手として認められていません。その理由としては、以下の可能性が考えられます。

技の難易度が高い：二足掛けは、相手の体勢や動きを正確に捉え、瞬時に両足を掛ける必要があるため、非常に高度な技術が求められます。そのため、実戦で成功させることが難しく、決まり手として定着しなかった可能性があります。
* 他の決まり手との区別が曖昧：掛け技には、様々な種類があり、二足掛けと他の掛け技との区別が曖昧であった可能性があります。例えば、蹴手繰りや小股掬いなど、足技系の決まり手との区別が難しく、二足掛けとして独立した決まり手として認識されなかった可能性があります。

二足掛けは、記録には残っているものの、現在では幻の決まり手となっています。しかし、その存在は、相撲の歴史における足技の多様性や、技術の進化を物語るものとして、記憶されるべきでしょう。

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