「二輪草」は、
1998年1月1日にリリースされた
川中美幸さんの42枚目の
シングルです。作詞は
水木かおるさん、作曲は
弦哲也さんが手掛け、川中さんのコンセプトアルバム『四季彩花』の先行
シングルとして発売されました。この楽曲は、当初、川中さん自身がその楽曲スタイルに抵抗を感じていたものの、発売後、予想を大きく上回る大ヒットを記録しました。
リリースの背景
当時、
ニューミュージック系の楽曲にも挑戦していた川中さんは、
演歌調の「二輪草」に当初は抵抗感があったようです。しかし、発売されると、その反響はすさまじく、発売元のテイチクには連日数千枚単位で追加注文が殺到しました。この人気は、『
第49回NHK紅白歌合戦』での歌唱後、さらに加速し、1999年6月には出荷枚数が100万枚を突破するミリオンセラーを達成しました。
受賞歴と評価
「二輪草」は、その年の『
第40回日本レコード大賞』で優秀作品賞と編曲賞を受賞し、楽曲としての質の高さが評価されました。また、NHK紅白歌合戦では、
1998年の第49回を皮切りに、
2005年の第56回、
2008年の第59回、
2010年の第61回、2011年の第62回と、複数回にわたって歌唱され、川中さんの代表曲としての地位を不動のものとしました。
2005年の第56回紅白歌合戦で行われた「
スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」では、紅組の75位にランクインしています。
文化的な影響
「二輪草」は、
東京都板橋区の区花である二輪草がモチーフとなっている縁から、同区の「にりんそう公園」には、この曲の歌碑が建立されました。また、
1998年度の有線ランキングでは、最多リクエスト賞(年間1位)を獲得しており、多くの人々に愛される楽曲であることがわかります。
楽曲情報
収録曲
1. 二輪草 (4分21秒)
作詞: 水木かおる / 作曲: 弦哲也 / 編曲: 前田俊明
2. 二輪草 (オリジナルカラオケ)
3. 伊豆夜情 (5分7秒)
作詞:
水木かおる / 作曲:
弦哲也 / 編曲: 馬場良
4. 伊豆夜情 (オリジナルカラオケ)
主な収録アルバム
オリジナル『四季彩花』(1998年2月21日/TECE-39069〜70)
ベスト『二輪草
川中美幸しあわせ
演歌』(
1998年7月23日/TECE-29085)
ベスト『出張物語 川中美幸 魅惑のデュエット曲集』(2000年11月22日/TECE-30203) ※デュエット版
ベスト『心をこめて…25年
川中美幸大全集』(2001年6月21日/TECE-39220〜1)
ベスト『美幸のにっぽん歌めぐり』(2003年8月21日/TECE-30408)
ベスト『四季詩情』(2004年5月26日/TECE-30469)
弦哲也ベスト『弦点回帰』(2005年3月24日/TECE-30540) ※デュエット版
ベスト『うすゆき草
川中美幸しあわせ
演歌』(
2005年7月1日/TECE-29581)
ベスト『川中美幸30周年記念名曲集 心をこめて…30年』(2006年7月1日/TECE-50641〜2)
カバー
石原詢子さんが1998年のアルバム『石原詢子 ヒット全曲集'99』と2014年のCD-BOX『石原詢子 時代のうた』でカバーしています。
参考資料
川中美幸『人・うた・心 心をこめて…二十五年』
東京新聞出版局、2001年。ISBN 4-8083-0735-9。