五味彬

五味彬（ごみ あきら）

1953年6月5日、東京・神田に生まれた五味彬は、日本の写真家として知られています。彼が主催するShINCは、写真界において独自の存在感を放っています。

生い立ちと初期の活動

生後間もなく原宿へ移り住んだ五味は、渋谷区立千駄ヶ谷小学校、青山学院中等部・高等部で学びました。1974年には日本大学芸術学部写真学科に入学し、在学中から写真家・吉村則人のアシスタントを務め、写真の世界に足を踏み入れました。

海外での経験

大学卒業後の1977年、五味は渡仏し、写真家ローレンス・サックマンのアシスタントとして1年間活動しました。その後、1978年からはミッシェル・ベルトンに師事し、写真家としてのスキルを磨きました。

帰国後の活躍

1983年に帰国した五味は、ファッション誌『流行通信』や『エル・ジャポン』を中心に活躍しました。1989年には写真誌Sh・I・N・Cを創刊し、独自の表現を追求しました。

写真集と新たな試み

1993年には、風雅書房より写真集『YELLOWS2.0』を刊行し、日本初のCD-ROM写真集『YELLOWS』を発表しました。その後、『YELLOWS2.0』に続き、『AMERICANS』『YELLOWS3.0』など、2000年までに14タイトルもの作品を発表しました。

写真展と教育活動

1997年には、東京都写真美術館で《アウグスト・ザンダーと五味彬》展が開催され、彼の作品が高く評価されました。同年には、バンタンデザイン研究所で写真とWebデザインの指導を開始し、後進の育成にも力を注ぎました。

1999年には《YELLOWS RESTART》を発表し、ハンブルクの「新客観主義展」やオランダ・ハーグ美術館の「黄金分割」展にも出展するなど、国際的な活動も展開しました。

ShINC Projectと近年の活動

2009年には、新たにShINC Projectを立ち上げ、ギャラリーコスモスにて「3000円で写真売りましょ買いましょ!展」を主催しました。2011年には、新生ShINCマガジン準備号を発行し、2012年3月にはShINC.MAGAZINE創刊号を発行。写真家・土田ヒロミの「俗神」を特集しました。同年5月にはShINC.MAGAZINE創刊2号+Bis.を発行し、写真家・横須賀功光を特集するなど、精力的な活動を続けています。

主な写真展

1997年 - 東京都写真美術館《アウグスト・ザンダーと五味彬》展
1997年 - DIGITALOGUE Gallery Tokyo 個展《YELLOWS Contemporary Girls Psycho Sexual》
2008年 - キャノンギャラリー 個展《YELLOWS Return To Classic》、ときの忘れもの 個展《五味彬写真展 Yellows 1.0》
2009年 - GALLERY COSMOS グループ展《Family Plots》
2012年 - みうらじろうギャラリー『AKIRA GOMi/ELEMENT/1972-2012』
2019年 - 六本木Bar山崎文庫『五味彬写真展』

五味彬は、写真家として、また教育者として、多岐にわたる活動を通して、写真界に貢献し続けています。

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