井上正幸 (外交官)

井上正幸（いのうえ まさゆき）は、1948年10月6日に生まれ、2024年9月19日に逝去した日本の文部官僚です。文部科学省が管轄する財団法人日本国際教育支援協会の理事長（常勤）を務めました。

来歴

東京都で生まれた井上氏は、1973年3月に東京外国語大学外国語学部インド・パキスタン語学科を卒業しました。同年4月には外務省に入省しますが、翌年には中央大学法学部も卒業しています。その後、文部省（現在の文部科学省）に入省し、文部官僚としてのキャリアをスタートさせました。

1976年から1978年にかけてイギリスのリバプール大学に留学し、行政学修士号を取得しました。1981年から1984年にはOECDパリ本部に勤務し、1986年から1989年には在フランス大使館に勤務するなど、国際的な経験を積みました。文部省では、学術国際局国際学術課長、同局国際企画課長、大臣官房審議官（学際局担当）などを歴任しました。2001年からは文部科学省科学技術・学術政策局次長、2004年からは国際統括官（日本ユネスコ国内委員会事務総長）を務め、同省を退官しました。

2006年4月から2009年6月まで在バングラデシュ特命全権大使を務めた後、2009年8月より日本国際教育支援協会の理事長（常勤）に就任しました。この協会では、国際的な教育交流や留学生支援に尽力しました。

2014年5月からは、科学技術国際交流センターの理事も務めました。その他、日中友好会館評議員、国立京都国際会館評議員、ユネスコ・アジア文化センター顧問、学生サポートセンター理事、文部科学省国際協力推進会議委員など、数多くの役職を歴任しました。2019年からは、東京外国語大学経営協議会委員も務め、母校の発展にも貢献しました。

長年の功績が認められ、令和元年秋の叙勲で瑞宝中綬章を受章しています。

井上正幸氏は、文部官僚としての豊富な経験と国際的な視野を持ち、日本の教育と国際交流の発展に大きく貢献した人物として知られています。

脚注

[外部リンク]
（日本語） 財団法人日本国際教育支援協会理事長　井上正幸

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