井上眞一 (バスケットボール)

井上眞一: バスケットボール界の巨星

井上眞一（いのうえ しんいち）は1946年10月5日生まれのバスケットボール指導者で、愛知県出身です。彼は桜花学園高等学校のバスケットボール部監督を務めており、その実績は数多くの選手や指導者に影響を与えてきました。

学生時代と最初の指導

中学校からバスケットボールを始めた井上氏は、振甫中学と中村高校を経て早稲田大学に入学します。しかし、早稲田大学においては厳しい指導環境に直面し、いじめに近いしごきを受け、バスケットボール部を1カ月で退部。以後は同好会を設立し、自らの意志でバスケットボールを続けました。

卒業後、井上氏は医療機器メーカーに就職しましたが、3ヶ月で退職し、1971年に教員採用試験を受け、名古屋市の中学校の教員としてキャリアをスタートします。最初は男子チームの指導を行い、その中で全日本教員バスケットボール選手権大会に出場し、優勝を果たします。

女子バスケットボールの輝かしい実績

楠中学校から守山中学校に異動した井上氏は、守山中学校の女子バスケットボール部を指導し、1980年から始まった全中8連覇のうち6連覇を達成しました。この成功が評価され、彼は1986年に名古屋短期大学附属高校（現在の桜花学園高等学校）にプロコーチとして招聘されます。

同校にて、1年目からインターハイでの初優勝を果たし、以後もとどまることなく実績を積み重ねました。彼の指導のもと、インターハイでは25回、ウインターカップ24回、国体22回という驚異的な記録を達成し、合計71回の全国大会で優勝を手にしました。

国際大会とその後の活躍

1988年から2001年には全日本ジュニア（現U-18）のヘッドコーチとして、国際大会でも指揮を執ります。多くの若き選手たちを育成し、国際舞台での戦いに貢献しましたが、2022年のインターハイの際には体調不良からアシスタントコーチである長門明日香が代行を行う事態に。しかし、その後も井上氏はウインターカップにおいてもチームを見守る重要な役割を果たしました。

表彰と著作

2023年には、彼の業績が評価され日本バスケットボール殿堂に表彰されました。井上氏は指導者としてだけでなく、著者としても知られています。著書には『勝利にひそむ運と必然』や『桜花学園高のファンダメンタル』などがあり、これらの書籍は彼自身の指導法や哲学を反映しています。

井上眞一は、その献身的な指導と数々の信じられない業績によって、日本の女子バスケットボール界において確固たる地位を築いています。彼の指導スタイルと戦略は多くの選手に影響を与え、今後もその記録と成果は語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索