井上謙

井上 謙（いのうえ ゆずる）

井上謙は、1963年2月15日に広島市で生まれた元男子バレーボール選手で、日本のバレーボール界で重要な役割を果たした人物です。彼のバレーボールに対する情熱は早くから表れ、岡谷工業高等学校や順天堂大学でその素質を開花させました。1985年に日本鋼管（現在のJFE）に入社し、同年には全日本代表としても選出され、神戸ユニバーシアードでは優勝に貢献するなど、華々しいスタートを切りました。

来歴と主な業績

井上選手はサウスポーとして知られ、高い打点からの強烈なスパイクを武器にし、1985年のワールドカップや1988年のソウルオリンピックにおいて大活躍を遂げました。しかし、ソウルオリンピックでは、個人的な怪我の影響もあり、全日本チームは当時最悪の10位に終わってしまいました。この経験は、彼のその後のキャリアに影響を与えることとなります。

1990年には椎間板ヘルニアの手術を受け、1994年に所属していたNKKナイツの廃部に伴い1995年には選手を引退しました。その後、1996年には日立国分トルメンタにコーチ兼任で移籍し、1998年には現役を完全に退きました。

コーチングとその後の活動

引退後も井上はバレーボールの発展に尽力し、日立国分トルメンタでコーチングに従事した後、2008年には日立ハイテクノロジーズに転職。女子バスケットボールチーム「日立ハイテククーガース」でも部長や副部長として活躍しました。2020年からはルートインホテルズ Brilliant Ariesにおいてエグゼクティブパートナーとなり、さらには監督を務めるなど、指導者としての地位を確立しました。

2023年には順天堂大学女子バレーボール部の監督として就任しました。また、2024年にはデフバレーボール日本男子代表のスーパーバイザーに就任し、さらなる指導力を発揮しています。

春高バレーコーチングキャラバンへの参加

井上はFNS春高バレーコーチングキャラバンにも積極的に参加し、さまざまな学校を担当しました。このプログラムでは若手選手に指導の機会を提供し、バレーボールの普及に貢献しています。

受賞歴

現役時代には数々の栄誉を受けており、1985年に日本リーグ敢闘賞、1987年と1988年にはベスト6を受賞するなど、彼の才能が広く認められました。

結論

井上謙は、選手としてだけでなく指導者としても日本のバレーボール界に多大な影響を与えた人物であり、今後もバレーボールの発展に寄与することが期待されています。

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