井口克己

井口 克己（いぐち かつみ）は、1938年2月5日に生まれ、2017年2月19日に亡くなった日本の詩人です。彼は岡山県で生を受けました。学業は法政大学で進め、大学院の博士課程を満期で退学しています。また、母校である法政大学では講師として教鞭をとりました。

詩人としての活動は多岐にわたり、特に1992年には、作品集『幻郷鳥獣虫魚譜』によって農民文学賞を受賞するという顕著な功績を残しています。また、日本農民文学会議長として、農民文学の発展に貢献しました。

井口克己は多くの著作を発表しており、その作品は詩集が中心です。以下に彼の主な著書を挙げます。

『ミミズと菊のファンタジー』（五月書房、1971年）
『動物たちのカーニバル』（たいまつ社、1982年）
『幻郷心臓風景』（土曜美術社出版販売、21世紀詩人叢書、1995年）
『幻郷鳥獣虫魚譜 詩集』（土曜美術社出版販売、現代詩の前線、1995年）
『幻郷心臓百景 井口克己詩集』（土曜美術社出版販売、1996年）
『夢鏡神話物語 井口克己詩集』（土曜美術社出版販売、1996年）
『夢鏡秋日本挽歌 井口克己詩集』（土曜美術社出版販売、1997年）
『夢鏡山川草木譜 井口克己詩集』（土曜美術社出版販売、1998年）
『夢鏡火箭日本譜 井口克己詩集』（土曜美術社出版販売、1999年）
『夢鏡春天地人譜 井口克己詩集』（土曜美術社出版販売、2000年）
『井口克己詩集』（土曜美術社出版販売、日本現代詩文庫、2001年）
『新編井口克己詩集』（土曜美術社出版販売、新・日本現代詩文庫、2004年）

翻訳活動も行っており、中国の詩を紹介する編訳を手がけています。

* 『中国人民詩集 1976－78年』（編訳、たいまつ社、1977年-1979年）

また、論文として「<井口克己」という研究成果も発表しています。

井口克己の作品は、自然や動物、あるいは幻郷といった主題を通して、独自の詩世界を構築しています。農民文学賞の受賞や日本農民文学会議長としての活動からもわかるように、彼は日本の文学界において、特定のテーマに基づいた重要な位置を占める詩人でした。その生涯にわたる創作活動は、現代詩の多様性を示す一例と言えるでしょう。

もう一度検索