井村久則

井村久則氏は、1954年2月生まれの日本の化学者で、分析化学を専門としています。金沢大学名誉教授であり、公益財団法人金沢子ども科学財団の常務理事兼事務局長を務めています。また、日本溶媒抽出学会の会長も務めた経験をお持ちです。

人物・経歴

1976年に金沢大学理学部化学科を卒業後、1981年に東北大学大学院理学研究科化学専攻博士課程後期を修了し、理学博士の学位を取得しました。その後、東北大学理学部助手、茨城大学理学部助手、助教授を経て、1995年に茨城大学理学部教授に就任しました。

2006年には金沢大学大学院自然科学研究科教授となり、文部科学省科学技術政策研究所の調査協力者も務めました。また、日本学術振興会や石川県教育委員会の委員も歴任しています。2010年には大学入試センターの問題作成委員や石川県の環境関連委員会の委員を兼任し、2014年には日本溶媒抽出学会会長に就任しました。

2016年には金沢大学理工学域物質化学類長、金沢大学理工研究域物質化学系長を務め、日本分析化学会中部支部長も務めました。2019年には、長年の研究実績と石川県の教育・環境行政への貢献が評価され、石川テレビ賞を受賞しました。同年、金沢大学を定年退職し、名誉教授となりました。退職後も、石川県環境審議会委員や石川県廃棄物処理施設専門委員会委員、金沢子ども科学財団常務理事兼事務局長、高峰譲吉博士顕彰会理事など、多岐にわたる分野で活躍しています。

著書

井村氏は、分析化学に関する多くの著書を執筆・編集しています。主な著書として、以下のようなものがあります。

『改訂六版分析化学便覧』（丸善、2011年、編著）
『分析化学実技シリーズ機器分析編１ 吸光・蛍光分析』（共立出版、2011年、共著）
『第5版実験化学講座，20-1分析化学』（丸善、2007年、共著）
『分析化学実験の単位操作法』（朝倉書店、2004年、共著）
『基本分析化学』（朝倉書店、2004年、共著）

受賞

井村氏は、分析化学分野における研究活動や地域貢献が評価され、以下の賞を受賞しています。

日本分析化学会奨励賞（1986年）
* 石川テレビ賞（2019年）

特許

井村氏は、「希土類金属の抽出剤および抽出分離法」に関する特許を取得しています。

井村久則氏は、分析化学の分野で長年にわたり研究・教育に携わってきました。その業績は学術界のみならず、地域社会にも大きく貢献しています。

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