亡装遺体ネクロマン

亡装遺体ネクロマン

『亡装遺体ネクロマン』は、松本久志による漫画作品で、講談社とYahoo!コミックが共同で企画したウェブマガジン『ヒーロークロスライン』にて連載されていました。本作は、ヒーロークロスライン創刊時の初期連載作品の一つとして、2007年10月31日に配信が開始されました。

概要

物語の舞台は、架空の町「東久市」。重度の特撮オタクである主人公・大散寺語（だいさんじ かたる）が、亡き叔父のコレクションから見つけた特撮番組『亡装遺体ネクロマン』の着ぐるみを着たことから物語は始まります。その着ぐるみには、生前正義の味方になることを夢見ていた男の霊「ダイモン」が憑依していました。語は、特撮研部員の神楽舞（かぐら まい）と共に、ダイモンの力を借りて、現実世界で「ネクロマン」として活躍することを決意します。

物語は、昭和の等身大ヒーロー特撮番組へのオマージュが色濃く反映されており、当時の特撮、スプラッター映画、漫画、アニメ、芸能など、様々なジャンルのパロディが散りばめられています。また、他のヒーロークロスライン作品とは異なり、ヒーローに対する人々の反応が批判的に描かれることも多く、アンチヒーローとしての側面も持ち合わせている点が特徴です。

あらすじ

特撮オタクの大散寺語は、叔父の遺品整理中に、かつて放送されていた特撮番組『亡装遺体ネクロマン』の着ぐるみを発見します。その着ぐるみには、正義の味方になりたいと願う男の霊が憑いていました。語は、部員の神楽と共に、ネクロマンを現実世界で活躍させようと奔走します。

最初は学校内で起こる小さな事件に対処していましたが、次第に常識を超えた事件に遭遇するようになります。そんな中、世間では「ノッカーズ」と呼ばれる異能力者たちによる犯罪が多発していました。語は、異形の姿で悪事を働くノッカーズに対し、ネクロマンとして戦いを挑むことを決意します。

登場キャラクター

ネクロマン
声 - 松井謙典/神谷浩史
主人公の語が着る着ぐるみ。ダイモンが力を与えることで、超人的な能力を発揮します。黒づくめの姿に、特徴的なマスクと髑髏の胸当てが目を引きます。
大散寺 語（だいさんじ かたる）
声 - 神谷浩史
東久東高校2年生で、特撮研部長。重度の特撮オタクであり、ネクロマンの着ぐるみを見つけたことで、現実のヒーローとしてプロデュースすることを決意します。
ダイモン
声 - 小西克幸
ネクロマンの着ぐるみに憑依した霊。生前はチンピラ風の男でしたが、死の間際に正義の味方になりたいと願ったことで、ネクロマンスーツに憑依し、ノッカーズ能力を得ました。正義感が強く、熱血漢な性格です。
神楽 舞（かぐら まい）
声 - かかずゆみ
特撮研の部員で、語の相棒。特撮知識は語ほどではありませんが、インターネットやノッカーズに関する情報を提供し、ネクロマンの活動をサポートします。

用語解説

亡装遺体ネクロマン
作品世界において1980年代に放送されていた特撮テレビ番組。スプラッター要素を取り入れた異色のヒーロー番組であり、当時から現在に至るまで、特撮ファンの間では幻の作品として語られています。
ノッカーズ
異能力を持つ人々の総称。本作では、ノッカーズが犯罪者として登場し、ネクロマンの敵として立ちはだかります。

その他

本作は、昭和特撮への深い愛情と、アンチヒーローとしての魅力を兼ね備えた作品です。特撮ファンはもちろん、ヒーロー作品に新たな視点を求める人々にもおすすめです。

現在、配信サイトはリンク切れとなっており、無料で読むことはできません。単行本は全2巻が発売されています。

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