京都アバンティ

京都アバンティは、京都府京都市南区に位置する複合商業施設である。京都駅の八条口に隣接し、地下自由通路を通じて駅と直結する利便性の高い立地にある。

この施設は、京都市が初めて手掛けた再開発事業の一つとして計画された。かつて京都市営バスの営業所があった跡地などを利用して整備され、1984年春に開業を迎えた。建物の所有は、京都市などが出資する第三セクターである京都シティ開発が行っている。商業棟の運営権は当初イズミヤが所有・運営していたが、2011年3月からは一時OPAに運営委託され、その後、イズミヤがエイチ・ツー・オー リテイリングの傘下に入ったことを契機に、2016年10月からは阪急商業開発が運営を担っている。

京都アバンティは、主に商業棟とホテル棟、そして公開空地によって構成されている。商業棟は地下3階から地上9階までの構造を持ち、物販店舗やレストラン、結婚式場、多目的ホールなどが入居している。一方、ホテル棟は地下3階から地上13階まであり、ホテル京阪京都が所有・運営する宿泊施設のほか、京阪バスや大阪空港交通、京都市営バスが利用するバスターミナルなども含まれる。

当施設の整備は、従来、北側（烏丸口方面）に比べて円滑な連携が不足していた京都駅南側（八条口方面）と駅北側を結ぶ接点としての役割を担うことも目的の一つであった。そのため、施設は駅の地下自由通路と直接結ばれており、通路の維持管理は京都シティ開発が受託し、京都市からの補助金を受けている。商業施設としての歴史においては、2010年6月に近隣にイオンモールKYOTOが開業するなど、競争環境が激化した時期があった。これに対応するため、2011年3月には地下1階から地上6階のテナントを大幅に入れ替える大規模リニューアルを実施し、アバンティブックセンターを除く商業施設の運営をOPAに委託した。OPAが運営していた時期は小型テナントが多く見られたが、2016年10月に阪急商業開発の運営に移行してからは、ドン・キホーテやしまむら、GUといった大型・集客力のあるテナントが進出している。特に6階はアニメイトを中心に、らしんばんやカードラボ、ゲームメイトといった店舗が集まり、サブカルチャー関連の集積が進んでいるのが特徴である。地下1階と1階は引き続き小型テナントが中心で、地下1階の飲食店フロアには空き店舗も見られるが、訪日外国人観光客の利用が非常に多いため、テナント誘致に力を入れる方針が示されている。

商業棟には、物販ゾーンとしてドン・キホーテ（2階）、しまむら（4階）、GU（5階）、アニメイト（6階）などがあり、地下1階にはレストラン街が設けられている。また、7階と8階には結婚式場のマリアージュ・グランデ、9階には多目的ホールの龍谷大学アバンティ響都ホールがある。ホテル棟には、ホテル京阪京都（1階から13階）が入居している。

京都駅八条口からは、地下道を利用して直接アクセスが可能である。周辺には複数のバスターミナルがあり、路線バスの利用も便利である。

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