京都大学大学院医学研究科・医学部

京都大学大学院医学研究科と医学部

京都大学大学院医学研究科と医学部は、日本の重要な医療教育機関であり、京都大学の吉田キャンパス南地区に位置しています。歴史的背景を持ち、質の高い医学教育と研究を提供することを目的としています。

沿革

旧制時代

1899年に設立された京都帝国大学医科大学は、京都大学の医学の原点です。当時の初代医学部長は坪井次郎で、同年に附属の医療機関が開院しました。この施設は後に看護教育の基盤となり、現代の人間健康科学系専攻の起源となります。1903年には医科大学が分割され、医科大学は「京都医科大学」と改名されましたが、その後、福岡医科大学に移管されました。

大正・昭和時代

1919年、帝国大学令の改正により、医科大学は正式に京都帝国大学医学部へと発展しました。1939年には、医学部に薬学科が新設され、さらなる専門教育が実施されました。戦後の1947年には、京都大学に名称が変わり、新たな制度下での教育と研究が進められることになります。

1949年には新制京都大学が設立され、旧附属医学専門部が医学部に統合されました。これに伴い、附属医院も附属病院と名称が変更されています。1955年には大学院医学研究科が設立され、様々な医療関連の専攻が加わり、学際的な研究が進められました。

近代

平成に入ると、さらに多様な専門分野が存在するようになり、2003年には保健学科が設立された後、2008年には人間健康科学科と改名されました。また、2018年には京都大学・マギル大学によるゲノム医学の国際連携専攻も設置され、世界的な研究の拠点としての地位を確立しました。特に、本庶佑名誉教授がノーベル生理学・医学賞を受賞したことで、京都大学の医学部の国際的評価は大いに高まりました。

教育と研究

医学部は、医学科や人間健康科学科、さらに大学院医学研究科を含む多様な教育課程を提供しています。医学専攻をはじめ、医科学専攻、社会健康医学系専攻など、多くの専門分野が存在し、各分野での教育と研究が進められています。

附属機関も整っており、附属病院や医学研究支援センター、がん免疫総合研究センターなど、充実した研究環境が整っています。また、21世紀COEプログラムやグローバルCOEプログラムを通じて、医学教育の国際化と研究の先進性が求められています。

同窓会と著名な出身者

医学部・医学研究科の同窓会としては芝蘭会や紫緑会があり、多くの優れた医療従事者や研究者を輩出しています。京都大学の医学部・医学研究科は、多様な専門分野を網羅し、未来の医療を担う人材を育成する重要な役割を果たしています。

もう一度検索