京都大学総合博物館

京都大学総合博物館

京都大学総合博物館は、京都大学内に位置し、過去100年以上にわたって収集された貴重な学術標本や教育資料を保存・研究しています。この博物館は、学内外の研究や教育の促進を目指し、その成果を広く一般に公開する役割を担っています。

歴史

博物館は1986年6月に現在の北館が完成し、1997年4月1日に旧文学部博物館を基に新たに設立されました。その後、2000年8月には自然史系展示のための南館が竣工し、2001年6月に開館しました。開館以来、文化史、自然史、技術史に関する常設展示が行われており、年に2回の企画展や特別展、さらには公開講座も開催されています。運営は当初9名の教員と4名の事務員で始まりましたが、現在は教員が7名となっています。

展示部門

博物館の展示スペースの中でも、自然史展示室は特に広く、標本作りなどの体験学習が可能です。ここでは、以下のような多彩な展示が行われています。

自然史展示

• - 地球の鼓動: 滋賀県の今津町から京都市東部に広がる花折断層の説明。
• - 京都の哺乳類: ニホンカモシカやツキノワグマなどの剥製展示。
• - ランビルの森: ボルネオの熱帯雨林をテーマにしたジオラマ。
• - 絶滅種クニマスの標本: 世界に残る絶滅したクニマスの標本の一部を展示。
• - 芦生の森の花昆虫の共生系: 森の生態系に関する展示。

文化史展示

• - 江戸時代の地図: 京都図を含む、当時の出版物。
• - 中国の考古資料: 中国に関連した貴重な資料。
• - 日本の古文書: 日本の歴史を物語る文書。

技術史展示

• - 機械メカニズムの教育模型: 1903年にドイツから購入された機械模型の展示。

文化財

博物館は、国宝や重要文化財を多数保有しており、以下のような貴重な資料があります。

• - 国宝: 山科西野山古墳出土品。
• - 重要文化財: 様々な古文書や考古資料、絵画などが含まれます。

所在地と開館情報

京都市左京区吉田本町に位置し、開館時間は9:30から16:30まで。月曜日と火曜日は休館日で、年末年始や創立記念日、夏期休業なども休館となります。アクセスは、京都市バスや京阪電鉄を利用することで可能です。

歴代館長

博物館は、歴代の館長によって運営されており、初代の河野昭一館長から始まり、現在は永益英敏館長が務めています。歴代の館長たちは博物館の発展に寄与し、現在の形を築いてきました。

このように、京都大学総合博物館は学術研究の重要な拠点であり、幅広い分野の知識と文化に触れることができる貴重な場所です。

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