人民日報

人民日報について

人民日報（じんみんにっぽう）は、中国共産党中央委員会の公式機関紙として1948年に創刊されました。創刊当初は河北省の党地方支部で始まり、その後1949年には本部が北京に移転し、同年8月からは中国共産党の公式機関紙としての地位を確立しました。

初期の頃は繁体字表記が使用されていましたが、毛沢東の「文字改革」によって簡体字に移行しました。人民日報は1978年から1985年にかけて、国外向け版の発行を開始し、中国語を始め英語、日本語、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語の7か国語で配信するようになりました。

発行の変遷

1980年代の改革開放政策以降、市場原理が導入されるに伴い、人民日報の発行部数は減少傾向にありましたが、広告の掲載や紙面の内容変更など、柔軟な対応が見られるようになりました。特に情報源としての重要性を保っており、毛沢東の揮毫による「人民日報」の題字が特徴的です。

1997年には人民日報のインターネット版である「人民網」が設立され、これによりニュース配信の新たな方法が確立されました。特に日本では、1998年から日本語版と中国語版の2つの形式でニュースを提供し続けています。日本版は日中関係を専門に報道する唯一の中国メディアサイトとして存在しています。

モバイルニュース配信

人民網は、携帯電話へのニュース配信を行った初の外国メディアでもあります。最初はNTTドコモとの提携から始まりましたが、その後、auやウィルコムとの連携が進展し、現在は日々70本以上のニュースを対応しています。これにより、各種のニュースを分野やキーワードに基づいて受信できる便利なサービスを提供しています。特に他の携帯サイトにはない独自の機能も備えており、多様な情報整理が可能です。

提携関係

人民日報は日本の朝日新聞社と提携関係にあり、朝日新聞デジタルには人民日報の記事が特別コーナーとして常時掲載されています。逆に、人民日報のウェブサイトでは朝日新聞の記事も掲載されており、相互に情報を共有しています。また、読売新聞グループとも提携し、共同でシンポジウムを開催するなどの協力も行っています。

アメリカでの評価

2020年、アメリカ国務省は人民日報を独立した報道機関とは認めず、中国共産党のプロパガンダ機関として捉え、情報戦を展開する機関であると見なしました。このことから、人民日報は国内外で異なる評価を受けており、その影響力は多方面にわたっています。

まとめ

現在、人民日報は横書きのフォーマットで記事を発信しており、近年新社屋ビルが話題になるなど、国際的な注目が集まっています。情報を広く提供し続けることで、このメディアは今後も重要な役割を果たし続けるでしょう。

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